jamjamjam音楽祭にて

先日は鎌倉にて行われたjamjamjam音楽祭に草とten shoesで出演して来ました。この音楽祭、美術家の永井宏さんのワークショップに参加していた方々が始めたのだそうで、「誰でも表現者になれる」という永井さんの教えを体現し、普段は他の仕事をしている人たちがこの日は楽器を持って声を使って自由に音楽を鳴らし楽しんでいて、とても風通しの良いイベントでした。
会場となった西御門サローネという洋館は大正15年作家里見紝(さとみとん)が自ら設計に関り住んだ家だそうで、昭和11年に里見氏が移転した後は、米軍接収やホテルとしても使われた後、現所有者、石川氏の住宅として丁寧に住まわれ、平成6年からは市の重要景観建造物(指定第8号)に指定されているのだそうです。(以上ホームページからのコピペ。)レトロな内装は畳が敷かれた和洋折衷で、とても洒脱で良い雰囲気でした。週に一度だけ公開しているようなので、古い洋館に興味ある方は見学してみてはいかがでしょうか。
朝の9時に会場に入って音出しをするという実に健康的なタイムテーブルでしたが(早いので岩崎さんは五十嵐家に前乗りしました)、朝の光が洋館の窓から柔らかく差し込み、午前中のライブも良いものだなと思いましたね。カメラマンの大塚日出樹さんがPAをやってくれて、演者としても出演されてました。草tenの草担当アユミさんはイベントのスタッフとして働きつつ、ピアノと朗読のユニット象の音楽としても出演し、さらに草tenでも出演というフル稼動で大活躍の一日でした。
そんな草tenはというと普段とは違う雰囲気で、知らないお客さんがそこかしこから見ている状況に緊張したのかボーカルのあやの声は震えており、岩崎さんの動きも硬く、大丈夫かっ?と思いつつ演奏しておりましたが、客席に顔見知りの方々の姿もちらほら見え安心したのか、徐々に落ち着いて来て何とか最後までステージを終えることが出来ました。(見に来てくれたみなさんありがとうございました。)友部正人さんのカバー曲「私の踊り子」ではアユミさんの生のピアノがサローネのフロアに響き渡り、さながら踊り子が舞う舞踏会のようになっておりました。(草ten一同による主観。)サローネでこの曲を演奏出来て良かったです。
古書ウサギノフクシュウ小栗さんによる日本語ラップ講座では知らないアーティストの音源も聞けたし(私もヒップホップが好きなので小栗さんに会うとそんな話をよくするのです)、チャンキー松本さんの紙芝居と紙切りを融合したパフォーマンスも素晴らしかったですし、朗読も良かったです。
ライブ後はサローネの庭でビール飲みながら美味しいお弁当を食べ(フードも充実しておりました)、穏やかな時間を過ごしました。庭にやたら蜘蛛の巣が張ってあり、それはもう立派な蜘蛛がそこかしこにいましたが、サローネを背景にすると絵になるのであり。カラフルな蜘蛛を眺めながらビールを飲み、夏と秋の境目の不思議な空気を堪能しました。
この日は夕方からmolnで行われる「貸切り図書館」にも山田氏の前座という形で草tenは出演し、所謂ダブルヘッダーだったのですが、さすがにmolnの方はホームなので落ち着いて出来ましたね。山田氏もjamjamjamに出演していたのでこの日はかなりバタバタだったんですが。本当は草tenの出番はなかったんですが、岩崎さんが山田氏に「草tenいつでも出来るよ〜」と肩をぶんぶん振り回していたのに山田氏が忖度したのか、急きょオープニングアクトとして出ることになったという。岩崎さんのパワーは出番を増やすのです。我々にとっては長い一日になりました。貸切り図書館での山田氏のライブも素晴らしかったです。レポなどはまた後ほど。
そんな草tenの次回ライブは12月24日等々力巣巣にて行います。そちらもぜひよろしければということで。