ピクニック、そしてアゲハに映るもの

そんなわけで今日はfwjのPV撮影のため
ロケ地の荒川土手で半日過したのですが、
幸い天気にも恵まれ(少々風が強かったですが)、
実に素晴らしいひとときとなりました。
ピクニック気分というかピクニックそのものというか、
まさに「秋の休日」という感じで非常に楽しかったです。


今回撮影したのは「アゲハに映る」という曲で、
これは「鈍行ブックモービル」に収録されていた曲なんですが、
DVDに収録するのが新譜からの曲とファーストからの曲が多いので、
セカンドからの曲も欲しいということで選ばれたんですが、
今回はせっかくだからバンドの演奏シーンも残そうとのことで
私だけでなくバンドメンバーも参加しての撮影となりました。
fwjバンドメンバーと撮影のlymチームと総勢6人に、
ギターのフィジキさんのご家族もピクニックついでに同行して(笑)
何か現場に大勢いる感じがまた賑やかで良かったですね。


撮影は曲を流しながらの当て振りを3パターン撮って
(曲の早さを変えての演奏は合わせるの結構難しかったです)
あとは川べりで遊んだりくつろいだり寝転んだり、
撮影を忘れて(笑)過ごす我々の姿を撮ったりしたのですが、
野球やる人もいれば子供と遊ぶ人もいれば
ギター爪弾く人もいればブランコに揺られる人もいればで
この10月の日曜日の荒川をみんなで思い思いに過した
その時間がまんまカメラに収められた感じで、
とても良い映像が撮れたんじゃないかと思います。
この日の空はもうまっさらに青く、
川べりの緑はざわざわと風に揺れ、
石本さんが用意した椅子の赤い色が綺麗に映え、
そこに並ぶギターやピアニカやグロッケンなどを横目に
シートに寝転がってふと空を見上げれば
誰かが飛ばした風船が緩やかに流れて行くのが見えたりして、
私はその平和過ぎる光景に泣きそうにすらなったのですが、
そんな時を過しながら「ああ、アゲハに映るものって
こういう瞬間のこういう光景だったのか」
とかふと曲の持つ光景に新たに気付かされたりしましたよ。


この曲って3本のギターの反復フレーズに
ピアニカの和音が重なる構成なんですが、
それぞれをメンバーで手分けして演奏して、
それをlymメンバーが手分けして映像に残すという形で
みんなで曲を共有出来るのは良いなあと改めて思いましたよ。
レコーディングも編集も作曲するのもひとりなので
出来た曲をこうして複数の人間で分け合えるのも喜びなのですね。
創造を共有する喜びというか。
そうすることで曲に新たな光が当たるような感じで。
何となく2006年てどんな年だったかなーと思い出す時に
この日の光景をふと思い出すんじゃないかと思う程
今日は印象に残りました。
日常にもこんな印象に残るささやかな、
でも凄く重要な瞬間が現れるというのを
映像に残せたのは良かったと思います。
曲が4分ちょっとなのに映像は5時間分くらい撮ったそうなので
編集が大変そうですが(笑)。
lymのメンバーには本当に感謝ですね。
この日はメンバーも個々に写真を撮っていましたが、
私は携帯のカメラが壊れたままなので
個人的に映像を残せなかったんですが、
まあ目に焼き付いたのでそれでも良かったような気がします。
この日の模様は「アゲハに映る」のメロと共に
12月発売の新譜に付くDVDで見られます。
ぜひお楽しみにということで。


で、終了後はみんなでもんじゃ焼きなど食べて
昼間からビールで酔っぱらってぐだぐだになったのですが
それもまあ良い思い出ということで(笑)。
吉川くんがもんじゃを上手に焼いていたのが印象的でした。
何となく「あの日吉川くんがもんじゃを上手に焼いていた」とか
そういうささやかなことを後で
鮮明に思い出したりするものなんだろうな、とか思いましたよ。
フィジキさんの子供が泥まみれで遊んでたとか、
石本さんが「空が青いー」としきりに言ってたとか。
ちなみに土手で自転車に乗った警官が「チミチミチミ〜」と
声をかけてくるというミラクルは起きませんでした。
まあそんなミラクル、誰も待っていなかったですけどね(笑)。


まあそんなわけでみなさんお疲れ様でしたということで。
仕上がりが楽しみです。