仲井戸麗市、絵のレコード

RCサクセションのギターリストの仲井戸麗市氏が90年にリリースした
「絵」というソロアルバムがあるんですが。
私はこのアルバムが大好きでちょくちょく聴き返すんですが、
何とこれの限定プレスのアナログ盤というのがヤフオクに出品されていて。
CD盤しかないものと思ってたので「えっ、アナログあるの?」と驚いてしまいました。
そして落札しちゃいました。
複数の見えない敵と競って。
当時関係者のみに配布された記念盤なんだそうですが。
一般ではファンクラブの会員さんで抽選に当った人だけが入手出来たものだそうです。
しかもチャボの直筆サイン入りで(!)。
取りあえず自分はこれだけ出しても欲しいという値段よりもずっと安価で落とせました。
興味ない他人が聞くと高価に思うのかもしれないですけどね。
しかし今までCDで聞いていたアルバムをレコード盤で手に取ると重みがあるというか、
このアルバムを10数年聴き続けてきた思い出を手にしているようで実に感動しますね。
この配信の時代に「音楽を手にする」実感をレコードで味わった次第です。


ところで某大物シンガーがmp3の音は最悪だと配信を批判するような発言してましたが、
そんなの知ってて聞いてるよこっちはという感じで私は配信も肯定する派です。
生活のメインで使ってるツールはiPodですしね。
それとは別に良い音で聴きたいものはCDで入手でして良い環境で味わいますし、
特別な愛着を持つものはアナログ盤でも買うのです。
色々なアプローチで楽しめば良いと思うのですよね。
それこそ昔はダビング3回くらいしたカセットをしょぼいラジカセで聞いてましたが、
それとmp3で聞くのとどこが違うのかって感じですし。
アルバム単位で売れなくなったのを嘆く業界の人もいるようですが、
昔はアルバムなんてシングルの寄せ集めだったでしょう。
サージェントペパーズとかそれ以降でしょうアルバムの感覚って。
多様化された消費の仕方に合わせて考えていけば良いんじゃないでしょうかね。
我々アーティストは自分が良いと思う音楽を確信持って作るだけです。


話が逸れましたが、このチャボの「絵」は夏の終わりになると聴きたくなる名盤です。
真島昌利氏の「夏のぬけがら」とこれは夏の哀愁2大名盤ですね。
バンドのギターリストのソロアルバムに外れなしという感じで。
この両者に共通する哀愁ってすごく男の子っぽいと思うのですよ。
「男の背中」ですねやはり今後は(笑)。
しかしいざアナログ盤を入手したのに勿体なくて針を落とす勇気がありません。
黒々としたレコード盤を凝視して聞いた気になるのを「溝を読む」とかいうらしいですが
よしもとよしともの漫画にそんなのがありました)
このまま一生聞かないというアプローチもありますよね(ないですかね)。
そういう現代音楽の作品とかあったような気がします。
針を落とすと盤が崩れ落ちるので一生聞けないレコードとか。
つーかレコード1枚に一喜一憂するこの手の感覚自体がそれこそ男子っぽい気がしますね。


取りあえずチャボのギター盗んだ犯人は即返してあげて欲しいです。
機材車ごと盗難されたそうです
清志郎の盗まれた自転車は戻って来たんですけどね。