私、相対性理論を見学

そんなわけで早速話題の相対性理論のライブ見て来ました。
ちょうど岸野雄一氏主催の投げ銭ライブに出演するということらしいので。
実はこのイベントの詳細を前日になってネットで知るに至った私なのですが、
フライヤー持参で整理券を貰わないと入れないとのことで「何だそれ」と思って
当日行くと言っていた臺太郎氏に電話してみるとやはり「何だそれ」と言っており、
ネットの住人でない彼は私よりも情報に乏しいことが判明し、
「じゃあ先に行って整理券入手しておくよ」と電話を切り、
会場に行くと果たしてフライヤーがあったのでそれを提示し整理券を貰いつつ
「すいません連れの分も貰えませんか」と問うと、
「ならばもう一度フライヤー持って並び直してくれますか」と言われ、
仕方なく列に並び直すに至ったのですが、
連れが1人だから良いものを50人いたら50回並び直すわけで
そんなにくるくる回ってたらバターになってしまうよと思ったりしたのですが、
まあそういうシステムなので仕方あるまいと思いつつもう1枚入手し、
臺さんに「入手したよ、バターにならずに」と電話すると
「ありがとう、バターて何?」と言いつつも遅れて渋谷にやって来たので合流し、
「取りあえずビールでも飲むか」と蕎麦屋に繰り出し、
ライブ前なのに麦酒と焼酎でほろ酔いになるというおっさん振りを発揮したのでした。
しかしそれから会場に向かうと人だかりで「人気なのだね」「そうだね」と言ってるうち
寒さであっという間に酔いが醒めてしまうという事態に陥り、
2人して冬の厳しさを肌で感じてしまったのでした。
辛いっすね、冬。


で、相対性理論ですが。
新譜ではほとんどクリーントーンだったギターの音色ですがライブでも一貫していて、
エフェクターもコーラスとディレイくらいだったようですね。
歪み系は使わないというバンドの方針なんでしょうか。
音源では左右に振ったり音響的な気配りされてるのでスカスカに聞こえないですが
ライブではかなりスカスカな印象で逆に潔いくらいだなと思いましたね。
ボーカルがウィスパー系なので声が通って寧ろその方が良いのでしょう。
そのボーカルの子は直立不動で微動だにせず歌っておりました。
微動だにせずによくリズムずれないなという感じで。
何か独特のオーラというか雰囲気があって水飲むしぐさも絵になってましたね。
「はい、アメダスに聞いてみます」とかの現代詩のようなMCも独特で。
彼らはメディアに露出しない方針らしいので姿見るにはライブに行くしかないですが、
それってカリスマ性高めるのもあるんでしょうがライブ動員増やす意図もあると思うので
メンバーのルックスが気になる方はぜひライブ見に行くと良いかと思います。
ボーカルの子がどこまで天然でどこまで作ってるのか想像するのも楽しいですね。
面白いバンドだなと改めて思いました。


共演のウリチパン郡、ワッツタワーズもとても良かったです。
特にワッツタワーズの演劇のような構築度の高いステージングには感銘受けました。
随所に岸野氏による音楽シーンとリスナーに関する鋭い批評的な言及が見られて、
この人は音楽が本当に好きで音楽シーンについて本気で考えているのだなと思いましたね。
でなきゃこんな投げ銭ライブみたいな(しかもそこそこ規模の大きいイベント)を
自身も出演しながら仕切るという大変なことしないでしょう。
投げ銭て客が入場料を自分で判断して払うシステムですが
リスナーの良心を問うのは良いとして運営としてはリスキーだと思うのですよね。
そこをあえて実行する行動力にいち音楽家としてリスペクトを送りたい私です。
実際きちんと自身の判断で払ってるお客さんが多かったように見えました。


あとは七尾旅人氏のDJパフォーマンスも最高でしたね。
じゃがたら東郷健、クイーンという凄い流れでしたが、
高度なマイクパフォーマンスと相まって客の心を鷲掴みにしていました。
彼のステージも見てみたくなりましたね。


そんなこんなで「相対性理論面白かったね」とか臺さんと話しつつ帰りました。
東京の音楽シーンは面白いなと改めて思いました。
まあ自分もそこの末端にさり気なくいるので頑張らないといかんなと思いましたね。
蕎麦屋でほろ酔いしてる場合じゃございません。
ねえ先生、ということで。