冬を殺す

寒いですね。
てめえいいかげんにしやがれと胸ぐら掴んでわっさわっさやりたくなるほど寒いです。
あまりに寒いのでどうかと思うほど厚着をしたところコントみたいに着膨れし、
周囲の笑いを取れるレベルにまでもっこもっこに膨れ上がってしまったのですが、
生憎私は笑いではなく暖を取りたいだけなのであり、
取りたいなあ暖。と呟きながら猫背で震えながら街を闊歩するに至るのですが、
その様がまた面白気でつい周囲の笑いを取ってしまうのです。
失笑という名の笑いを。
これもみな冬の寒さのせいです。
いっそ殺し屋を雇って絶命に追い込むべきでしょうか。
寒さを。
36750円(税込み)くらいなら報酬として払いましょう。
冷血な殺し屋が鋭利なナイフで寒さの急所をひと刺しするイメージ。
逆光で見えないその寒さの表情は周囲に響き渡る断末魔の叫びによって想像されるでしょう。
吹き出す鮮血の美しき紅に染められた雪にうっすらと輝くナイフの刃先。
返り血を浴びた殺し屋のピーコートの洒落たデザインの釦の丸。
午後4時の惨劇。
私はうっとりとその光景に見とれるでしょう。
ビューティフル。


そんな私ですが大宮での実演が終わって今度は柏に赴きます。
まだまだ慌ただしいです。
「五十嵐」と書いて「まだまだ慌ただしい」と読むとか読まないとか。
そんな噂が聞こえて来る今日この頃です。