私、ワールドハピネスを鑑賞

そんなわけでワールドハピネスに参戦して来ました。
会場の夢の島競技場なんてこんな機会でもないと行かないだろうなと思いつつ。
朝は割と涼しい感じだったのでこれはいけるなと思ってたんですが、
駅に着いた昼頃からかなり暑くなって来て。
開場の列に並んでるだけでもじんわり汗が滲んで来て、
ちょっと微風が吹くだけでも涼しいので「風、頑張れ風!」と
風に渾身のエールを送ったりしつつ入場を待ったのですが、
風もカーマと同じくらい気まぐれですからね。
何とか風が吹かないものか、桶屋が儲かるくらいに、
と思いつつうちわを持ってくりゃ良かったと激しく後悔してたら
何と入口でレジャーシートと一緒に配られて。
思わずひゃっほうと声を上げてしまったくらいです。
いい大人がうちわごときでひゃっほうとは情けないものですが。
で、入場していざシートを広げて陣取って取りあえずビールだなということで
同行したFくんに缶ビール買って来てもらったのですが、
そのビールが残念のうえに無念を付け足したくなるほどぬるくて。
あまりのぬるさに「ビール、頑張れビール!」と
ビールに渾身のエールを送るに至ったのですが、
与えたところで「うん、ボク頑張る!」と急に冷たくなるわけもなく。
二人ぬるいままのビールをぐびぐびやったのです。
うちわで風を吹かせつつ。
そんな中フェスが幕を開けまして。


まあ今回はがっつり全バンド見るというより
開放感のある野外で音と空間を楽しもうという感じで。
周囲も割とそんな感じの雰囲気で。
そのユルい空気が心地良かったですね。
踊る人もいれば寝てる人もいれば食ったり飲んだりしてる人もいて。
私の隣の男性なんかスチャダラとYMO以外ずっと寝てましたからね。
あんた寝過ぎじゃない?とちょっと心配になりましたけどね。
風も吹いてたし曇り空なので暑くもなくてなかなか過しやすかったです。
雨が降りそうで最後まで降らなかったのが流石だなと思いました。
一体誰が流石なのかわかりませんが。


pupaは高橋幸宏氏のドラムの音の良さにまず耳を奪われましたね。
スネアの抜けの良さと職人技の如きハイハット捌き。
あと生の原田知世さんが可愛過ぎて萌えました。
彼女ももう人妻なのかあと思うと
ちぇっ!と背中を丸めて夕陽に黄昏れつつ小石を蹴りたくなったほどです。
まあ小石がなかったので蹴りませんでしたが。
高野寛氏は「虹の都」とNHKの「ソリトン」のテーマ曲が懐かしかったですね。
彼の朴訥とした司会、割と好きだったのです。
砂原良徳氏はライブで体験するの初めてでしたがえらく気持ち良かったですね。
ゆったりめのビートと電子音の繊細なサウンドスケープ
これ夕暮れ時とかに聞いたら最高だったのになあと思いました。
思わずゆらゆら踊っちゃいましたね。
これに続いてのASA-CHANG&巡礼も最高でした。
タブラの織りなすビートと一音叩かれるごとに発せられる言葉の連なり。
こういうことやってる人、世界でも彼らくらいでしょう。
スチャダラパーは球場クラスの客を湧かせる技量持ってるなあと感心しちゃいました。
妙に腰の低いコール&レスポンスと可愛い動物の写真ネタ(笑)。
サマージャム」も「ブギーバック」もやりましたしね。
誰のせいそれはあれだ、夏のせい、って夏の度に口にしてしまいますよ。
いとうせいこう、かせきさいだあ、ダブマスターXのユニットは
ベテランのいとう氏の声がすんごい前に出てたのが印象的でした。
リリックがいとう氏らしい内容でリリカルで力強くて良かったですね。
もっとバッキバキのオケで聞きたい感じもしましたが。
チャラさんは1曲目の「優しい気持ち」が色々な意味で切なかったですね。
テンション高かったですけど空元気のような気もしちゃいました。
「チャラ、頑張れチャラ!」と渾身のエールを個人的に送ってみました。
キリンジ兄のユニットは思ってた以上に激シブで私的には大変好みでした。
ロンサムストリングスの桜井氏のギター、渋過ぎです。
カバーもやってましたがオリジナルのインスト曲が哀愁あって良かったですね。
音源出たら買おうと思います。
ムーンライダースは全員ベテランなのにアクティブに動いてたのが印象的でした。
今回はベテランが頑張るという決まりでもあったんでしょうか。
一番若い相対性理論が一番落ち着いて老成してたような気すらします。
で、その相対性理論は会場の反応が一番大きかったですね。
ただこの大きさの会場を湧かせるスケールの演奏と佇まいかというとそうでもないわけで。
でもそんなマイペースっぷりも狙いかと思わせるようなふてぶてしさで。
モニターも終始引きの映像でメンバーのアップなしを通してましたし、
やくしまる嬢の水の飲み方とか一言MCとか世界観徹底してましたね。
ムーンライダースもそうでしたけど最初ベースが全然聞こえなくて
バランスは良くなかったですけど、各メンバーの音は良かったですね。
ギターのクリーントーンとか。
最後のやくしまる嬢の「チャオ!」という挨拶に周囲がどよめいてましたね。
何だかんだでしてやられたという感じでしょうか。


で、最後のYMOですが、いやー最高でしたね。
千のナイフ」も「ライオット・イン・ラゴス」もやるとは。
スケッチショウ+坂本だのHASYMOだの色んな名前でやって来て、
改めてYMO名義でやるということでこれまでのキャリアを総括しつつ、
今後もYMOは現役で続くという意志を感じるようなアレンジと演奏でした。
「ファイアー・クラッカー」で細野さんがマリンバ叩いてたのが印象的でした。
ティン・パン・アレーの中華街ライブを彷彿とさせる場面でしたね。
ただちょっと痩せていたので心配になっちゃいましたけどね。
あと小山田圭吾氏のギターも良かったですね。
ギターの音だけで彼のサウンドだとわかりますもんね。
20数年前の曲も彼のギターが入るだけで09年の空気として機能するようで
流石だなと思いました。


そんなわけで何だかんだで楽しんじゃいました。
フジロックとか行くの面倒くさいと思ってる私のようなやつには
このくらいの日帰りフェスがちょうど良いのです。
子供連れの人が多く来てるのもポイント高いです。
ただビールがぬるいのが残念というか。無念というか。
何度も「ビール、頑張れビール!」と渾身のエールを送ったので疲れてしまいました。
エール疲れ。
そんな疲れあるのかって話ですが。
そんな感じで夢の島をあとにしました。
取りあえず夏の思い出が出来て良かったです。
チャオ!
てことで。