Perfumeを聞いて小石を蹴る

トライアングル(初回限定盤)

トライアングル(初回限定盤)

「NIGHT FLIGHT」のYMOっぷりには思わずにやりとさせられましたね。
コンピューターゲーム」を彷彿とさせるイントロの電子音といい。
高橋幸宏が叩きそうなフィルといい、「テクノポリス」まんまなベースも最高です。
YMOの3人がバックでこれを演奏し、Perfumeが歌い踊る様を想像してしまいました。
ライディーン」と「ハイスクールララバイ」とつなげてかけてくれということでしょう。
YMOから30年経てここに至ったと思うと感慨深いですね。
ブラックミュージック風味の「Kiss and Music」の大人ぽい歌詞と歌唱も良いですね。
「夜の隙間が鋭角になる」ていう詩的なセンテンスも凄いですが、
「あなたの隙はわかりやすいけど わからないのはあの日のことね」
というのが意味深で良いですよね。
ストレイテナーの某氏にこんなこと言ったりして恋の駆け引きしてるのかと思うと
ちぇっ!と背中を丸めて夕陽に黄昏れつつ小石を蹴りたくなりますね。
ぜひ色っぽい振り付けを期待したいところです。
「Zero Gravity」のAメロのコード進行とメロも実に秀逸ですが
中盤ベースラインがサンバ風になるところも快感ですね。
思わず体が動いちゃいますね。
ガットギター1本でボサ風に歌っても曲の良さが際立ってハマるんじゃないでしょうか。
中田氏、こういう引き出しもあるんだなあという感じです。
「I sill love U」はベタなB級アイドル謡曲といった風情ですが
出来ればA級に着地して欲しかった気もしますね。
勿論サウンドプロダクションは最高なんですけどね。
個人的には中田氏には筒美京平先生に匹敵する名歌謡曲を残して欲しい気がします。
まあこれはこれでベタなのが気持ち良かったりしますが。
「願うなら じゃあまたね って手を振るより
寂しいねって いってくれるよな そんなふたりがいい」
てのが松本隆風な女子描写で良いですね。
カメラマンの某氏にこんなこと言ったりして恋の駆け引きしてるのかと思うと
ちぇっ!と背中を丸めて夕陽に黄昏れつつ小石を蹴りたくなりますね。
最後の「願い」は改めて良い曲だなあと胸キュンしまくりですが、
何となくハナレグミとかにカバーして歌って欲しい気がします。
スタンダードになり得る普遍性を持った名曲じゃないでしょうか。
合唱コンクールとかでクラスのみんなで歌ったら泣いちゃうだろうなという感じで。
まあ合唱コンクールもクラスのみんなもいない身としては想像の域を出ませんが。


ストレイテナーに今からでもギターで加入出来ないだろうかと
夕方、雨上がりの群青色に染まっていく夏空の雲を遠く眺めながら、
やけにひんやりした風に前髪を揺らせながら想いを馳せてみた私ですが、
そんな私を笑うかのように夜はやって来て思考と私の身体は薄暗闇に。
やれやれという感じで。
夏はまだ始まったばかりで。