知床旅日記2

知床旅2日目ということで。
本番当日のこの日は昨夜遅くまで飲んでたというのに早起きしまして。
折角知床まで来たのだからと全員で「流氷ウォーク」なるイベントに参加しました。
これはどういうものかというと文字通り流氷の上を歩くことの出来るイベントで。
専用のドライスーツを着込んで海岸へ行き、海中に入り流氷の上に乗って楽しむのです。
寒がりの私は耐えられるだろうかと不安にもなったんですが、これも旅の醍醐味ですし。
やったろうじゃないのと乗り込んだわけです。
しかしこのスーツを着る場所というのが思い切り車の外の雪の上で、
靴を脱いで着替える時間が寒いの何のって。
「嗚呼、俺凍え死ぬな」と一瞬死を覚悟したんですけどね。
しかし着込んだらこれが温かくて。
仮面ライダーとかウルトラマンが着るような質感のスーツなんですけどね。
思わず童心に返りシュワッチ的な戦闘態勢取ってしまった私ですが。
これさえ着てれば冷たい海中も大丈夫だぜという感じで。
ただ唯一露出している顔が死ぬほど寒かったですけどね。
それを着込んで実際海中に入ったわけですよ。
で、浮いてる氷の上に乗ったりそこを歩いたり重みで沈んだりして。
参加者みなでキャッキャ言いながら氷と戯れました。
みな童心に返ったかのような様相で。
トドのように氷の上を這う横山さんや中村くんの姿に爆笑しつつ。
一緒にアジア系の外国人カップルも参加してたんですが、
その女性の方がハリセンボンの春菜にそっくりで、
キャッキャと大はしゃぎしていて楽し気なのが印象的でした。
あとで「あの人春菜に似てたよね」と言うと
「どうりで初対面な感じがしなかった〜」とみな納得しておりました。
どんな納得の仕方なんだって話ですが(笑)。
いやー不思議な体験でしたね。
寒がリーダーの私がこの冷たい海で氷と戯れるとは。
みなも「五十嵐くんが参加するとは思わなかった」と言っていましたけどね。
私もやる時はやるのです。
ただスーツ脱ぐ時はまた「嗚呼、俺凍え死ぬな」と一瞬死を覚悟しましたけどね。
海水の染み込んだ手袋脱いだ時の手の冷たさたるや。
寒いというより痛いのですよ。
いやーでも実に楽しかったです。
他の土地では体験出来ないことですしね。
みなさんもぜひ真冬の知床へ行ったら体験してみて下さい。マストです!


そんなこんなで知床を楽しみつつ、いよいよ会場のカフェ・パスへ移動しまして。
会場を設営しつつ音のチェックをしつつ。
PAの方が昨日とは違って普通の(?)方で実にやりやすかったですね。
この方、東京でプロのギターリストとして活動されていた方なんだそうで。
ギターの音の出し方とかも心得ていてリハもスムーズに進行しました。
このPAさん、今はこちらで漁師をされているんだそうで。
本番前にギターの話とか近辺の人の音楽との接し方とか色々お話させてもらいました。
ここらに住んでる方はライブ演奏を見るとかの機会もあまりないし、
こういうカフェ・パスのような場所でライブなどのイベントが行なわれるのは
文化的にも意義のあることだよねという話をしつつ。
カフェ・パスのオーナーさんの「ここをライブを出来る場所にしたい」という思いに対してと、
そこに我々を呼んでいただいた感謝の気持ちとで良いライブにしたいなと思った次第です、本番前。
で、そんなこんなでいよいよ本番の時間になりまして。
悪天候ゆえに網走方面からのお客さんが来られないとか聞いて不安になったんですが、
それでも結構なお客さんに来ていただきまして。非常にありがたかったです。
セットリストは以下の通りです。
第1部
1、鈍行ブックモービル
2、アゲハに映る
3、朝顔日記4日目
4、夏でもなく秋でもなく
5、泳ぐわ、ハンモック
6、ゆるんだ木漏れ日〜知床旅情(中村好伸)
7、サイクル曜日
8、座礁クジラ
9、夕方ループ
第2部
1、タンスマウンテン
2、一人二役のスキップ
3、ウサギ泥棒
4、落下する6月
5、2月のスマイル
6、スイサイナサイダー
7、たとえばこんなジョートーク(五目亭ひじき)
8、西日と君
9、虹
アンコール
1、読みかけの夏


ライトに照らされた自分の手に汗をかいてるのが見えて
ああ自分は緊張しているのだなとわかったんですが、全体的に楽しく演奏出来ました。
みなもリハより断然良い演奏しておりました。
事前に「男はつらいよ知床慕情」を見て知床の予習をして来たという(笑)中村くんのソロ曲から
知床旅情」への流れなどはほぼ本番ぶっつけという感じで、
斜里の楽器屋でひじきさんが購入したカズーを急遽導入したり、
私が何となく持参して行ったオタマトーンをあぐちゃんが急遽導入してみたり、
(あぐちゃんのオタマトーンの使い方が実にナイスでした)
楽しかったですね。
オタマトーンが知床で活躍するとは。
ひじきさんの曲も当日コード進行知ったという感じでしたが。
清志郎に捧げた曲ということで会場大いに受けておりました。
彼の歌唱がまた清志郎そっくりで。
海の近くで演奏する「座礁クジラ」も雰囲気出てたし、
個人的には「夏でもなく秋でもなく」にぐっと来たりしました。
自分の曲だというのに(笑)。
最後の「虹」と「読みかけの夏」ではバンド全体白熱した演奏で。
流氷を呼ぶべく「calling the ice」と題された今回のイベントですが、
実際我々のライブ後にカフェ・パス近くに流氷がやって来たそうで、
良いライブになったんじゃないかと思います。
旅先で演奏するとやはり気分も違いますよね。
メンバーみな良い表情をしておりました。
楽しかったです!


で、ライブ後はカフェ・パスにてオーナーさんスタッフさんと打ち上げして。
私は疲れてたのか途中でちょっと寝てしまったんですけどね(笑)。
それからまた車で送っていただき、ホテルへ戻りました。
こうしてまた長い一日が終わりました。
それからすぐに寝れば良かったんですけど、
結局また横山さんとひじきさんと私とでうだうだと飲んでしまうという体たらくで(笑)。
名残惜しい気分だったからでしょうか。
修学旅行の終わり際は寂しいものだと認識を改めてした次第です。
ハリセンボン春菜似の外人さんも旅の終わりを名残り惜しく思っているのだろうか。
そんなことを思いつつ眠りについた私です。
最後になって春菜かよという話ですけどね(笑)。
(続く)