マナカ7日間戦争顛末

そんなわけで名古屋から戻りました。
名古屋滞在中私を翻弄させたmanaca問題ですが、
あれから20円に1000円をチャージし、
そこから端数の買い物ををやり繰りし、
何とか最終日の段階で残り500円という綺麗な数字まで持って行くことが出来まして。
これで400円の定食を食べ、残り100円で水を買って使い切り成功ですなと意気揚々とお昼に社食へ赴き。
「400円の定食くーださい!」とおばちゃんに告げたところ、
「あー、ちょうど今終わっちゃったのよ〜」とまさかの売り切れを告げられ。
普段あまりテンションが変わらず冷静沈着で知られる私が比較的大きい声で
「えっ、まじでっ!?」と言ってしまいましたからね。
自分でも驚いたくらいです。
己の大きなリアクションに。
仕方なく入り口のショーウィンドウまで戻りメニューをもう一度見やると
端数同士を足してゼロになる金額が1個もないのですよね。
ラーメン230円を頼んでも端数70円のものがないし。
そば210円を頼んでも端数90円のものがないし。
いっそ80円のコロッケを5個頼んで400円、
残り100円水を買うというアイデアも浮かんだんですが、
コロッケを5個も食べるほど食欲旺盛じゃないし、
それをおかずに水だけってどんだけ寂しい食事なんだって話です。
本当に食べたかったのは実は450円のとんかつ定食だったんですが、
(じゃあそれ食べろよという話ですが)
それだと残り50円しかなくなるんですよね。
何か50円で買えるものはないかと見やると、ライス(小)とみそ汁(小)だけなわけです。
とんかつ定食は定食だからライスもみそ汁も付いているわけですよ。
何でそこにライスを追加するのかという話ですよ。
炭水化物過剰摂取なわけですよ。
そしてみそ汁を追加しても汁物過剰になるわけですよ。
何にせよ過剰なわけですよ。
私はショーウィンドウ内のトランペットを憧れの目で見つめる黒人少年の如くショーウィンドウを眺め、
色々計算したのですが中々端数を崩せず。
これはおそらく「五十嵐にmanacaを使い切らせない会」なる団体が名古屋で発足され、
そこの会員が社食に紛れ込んで私にmanacaを使い切らせまいと妨害行為に及んでいるのではと推測し、
社食のおばちゃんの顔を睨んでみるもおばちゃんは忙しくご飯をよそっているだけで。
取りあえず社食は一旦保留し、下の階にある物販コーナーへ移動し、
何か端数を崩せる物はないかと物色し、
ちょうど500円で使い切るための組み合わせを頭の中で計算し、
ずっとうろうろしているので従業員のおばちゃんは
「こいつあやしいやつ!」と私を睨むし、そのうち「私は何を計算しているのだろう」と空しくなり、
流れ流れて人生38年、挙げ句に500円を使い切るちまちました計算にその全能力を発揮するという
何と情けない歩みをして来たのか五十嵐よ、それで良いのか、悔い改めなくて良いのかと
人生の重みに想いを馳せながら「もういっそ出家してしまおうか」と思い始めたところで、
ふと140円のコーヒーを発見し。
おや、と。
いけるぞ、と。
そこでまた上の階の社食に戻り、80円のおかず2品とライス(小)とみそ汁(小)を頼み、
260円のランチを頼むに至り、下の階の物販コーナーにて140円のコーヒーと100円の水を買い、
無事に500円を使い切ることに成功したのでした。
manacaの表示がゼロになった瞬間の私の「買った!俺は勝利を得た!」という満足感と
一方で「俺、何してんねん」という虚無感を同時に味わうというあの感じ、
みなさんに共感していただけますでしょうか。
こうして私とマナカの全面戦争は何とか私の勝利という形で終結を迎えたのでした。
それから駅に赴き「manaca返却したいんですけど」と告げたら
「あそこの窓口でして下さい」と2、3回窓口をたらい回しされたので、
いよいよ五十嵐にmanacaを使い切らせない会の会員による仕業かと疑念が過ったのですが、
最終的に窓口で返却出来ました。
多くの人はこんな手間暇かけるくらいなら持っておけば良いやと思うのでしょう。
どうも春から関東でも使えるようになるらしいので別に持っておいても良かったかなと
戦い終えて冷静になって思ったりした私です(笑)。
マナカと私の7日間戦争、あいつも可愛いところあったなあなどと回想しつつ。