ロンドン旅 その6

イギリス滞在7日目です。
もうここまで来ると慣れたものです。
ハローなんつって余裕で手を振る感じです。


この日はルイスという田舎町に出掛けることになりまして。
都心から電車で1時間ちょっとの距離ですかね。
ルイスは名前くらいは聞いたことあるくらいの認識だったのですが、
聞くところによると風景が美しく、アンティークの店もたくさんあるとのことで。
早起きして電車に乗ってルイス方面に行く路線に乗り換えて
(乗り換えるフォームがわからず少し焦りましたが)ガタゴトと揺られ移動しました。
日本で言うと東京から神奈川とか千葉へ行くような感覚なんですかね。
向こうでツーリングするつもりなのか自転車持ち込んでる人なんかもいて。
もう宴会みたいな様相の集団もいたり。
電車内は小旅行気分で満ちておりました。


そんな小旅行気分満載の電車でルイスに着きまして。
駅を出てみると空気がもう都会とは全然違うのですよね。
緩やかな石畳の坂道が長く伸び、その左右にはお洒落な作りのお家が建ち並び。
程よく静かで鳥のさえずりが心地良く。
美しいヨーロッパ、というイメージ通りなのです。
何しろ美しい風景なのです。
ジブリの「魔女の宅急便」の舞台の街みたいだなと思いながら歩いて行くと
途中いかにも街のレコード屋さんみたいなお店があり。
とりあえずそこに入り、レコードなど見つつ。
店員さんはそんな閑静な街に似つかわぬタトゥーにピアスのパンクお姉さんでしたが、
そのお姉さんに「アンティークショップはどこですか?」と(嫁が)聞くと親切に地図を書いてくれ、
「お店はたくさんあるわよ」と期待をさせてくれるのです。
その親切パンクお姉さんの地図に導かれながら閑静な住宅街を歩いて行くと、
色々なお店が並ぶ賑やかな通りが見えて来て。
パンクお姉さんの言う通り良い雰囲気のアンティークショップが立ち並んでいるのです。
ただ時間が早かったのかまだ開いてない店が多く、
とりあえず目についたカフェに入りお昼を食べることにして。
この日は日曜日だったのでブランチを楽しむ家族連れで賑わっていて、
ピースフルな雰囲気でしたね。
私はというとそこでビールなんぞ飲んでしまい。
すっかり休日を楽しむモードになってしまいました。
「イギリスに住むならルイスだな」などとまだ着いて数分なのに思いつつ。


それからしばらくしてそろそろ店も開く頃かとカフェを出てアンティーク掘りを開始しまして。
お金持ちのお客さんが多いのか高級品を置く店も多かったんですが、
ハードオフかよ!と言いたくなるようながらくたをどさくさで売る店などもあり。
そんな玉石混合の中でもポツポツと収穫することが出来ました。
その後3階までぎっしりアンティークの詰まった店を発見したのですが、ここが凄かったですね。
結局ここに2時間くらいいたんじゃないでしょうかね。
仕切り毎に色々な店が商品を置いている箱貸しみたいな店だったんですけどね。
「むむ!」というようなブツがそこかしこに隠れ。
まさに気分は宝探しです。
「お、このメーカーの食器があった!」
「わ、この鞄、可愛い!」などと小騒ぎし。
3階までくまなく見て結構な量を買いました。
私は私でいい感じのバスの写真集とビートルズの写真集を購入し。
収穫を得た!という感じで店を後にして。
他の店でもちょこちょこと買い物をしたのですが、残念だったのは日曜定休の店が多く、
見られない店がいくつかあったことですかね。
近くにいい感じの子供の本専門店なんかもあったし、
帰り際に中古レコード屋なんかも見かけたんですが、みな日曜休みで。
昨日来れば良かったなーと思いつつ、収穫物をカートでえっちらおっちら運んで。
電車の時間までまだ間があったので街を散策したんですが、
他にも良い店がありそうな通りが伸びており。
海が近いせいかカモメの鳴き声も時折聞こえ、
何だか物語が始まりそうな街だなという非常に良い印象を抱きました。
ルイスいいなあ、また来たいなあと後ろ髪引かれながらまた電車に乗って戻りました。


でもってルイスから戻りまして。
夜はホテルの近くに地元の人しか行かなそうな年季の入ったパブを見つけ、そこでビールを飲み。
バーテンダーに「日本人かい?」と聞かれたので「そうっす」と応えると「カンパイ〜」と日本語で言われ。
長渕か!と思いながらも美味いビアをいただきました。
(この店が良かったので次の日も行きました)
「ルイスいいっす」というキャッチコピーなんてどうだろうなどと話しつつ夜は更け。
7日目も幕を閉じました。
1週間というのは早いものです。
もう旅も残り僅かなのです。