夏の旅 高知編

次の日はバスにて宿から徳島駅へ移動し、そこから高知へバスで移動しようとするも生憎満席で、仕方なく電車で移動しようと駅に行くとちょうどタイミング良くアンパンマンの柄に包まれた特別列車に乗り込むことに成功し。愛と勇気というよりはお酒とつまみだけが友達さ〜などと大人バージョンのアンパンマン主題歌を口ずさんでいるうちに高知に着きまして。
取りあえずは宿に荷物を預け、お昼を食べようと一同CREOLEなるカフェに向かいまして。ここはAIR ROOM PRODUCTSのカモさんがお勧めしていたお店で、何しろカレーが絶品ということで。小さな店内に入ると60代くらいの渋くかっこいいマスターがジャズのレコードをかけながらカレーを作っており。みんなでカレーを頼み、私はさらにビールなど頼んでしまい、暑い日の昼間に最高なビールタイムを満喫し、マスターが合間にレコードを取り替える絵になる仕草を見ながら「私もゆくゆくはこういう大人になりたいものだ」などと思っているうちにカレーが運ばれて来て。これがまた噂に違わず美味しいのですよね。あまりの美味しさに「ええっ?」と思わずカレーを二度見してしまったほどです。みんなで美味い美味い言いながら完食し。さすが美食家で知られるカモさんだなと感心してしまった次第です。
それからCちゃんは仕事があるとのことで一行からしばし離れて。残された我々はというと高知県立牧野植物園なる施設へと移動し。こちらは創立から60年という歴史ある植物園で、広大な敷地に様々な植物を見ることの出来る施設なんですが、いかんせんこの日は猛暑で。ちょっと歩いただけでふらふらになるような状況ゆえ、植物もそこそこに涼しい屋内でだらだら過ごすという大人の余裕を見せつけ。そこでしばし過ごした後「もう植物はいっか」ということで今度は近くの竹林寺をお参りし。蝉の声が木々に染み入る光景を見ながら夏の午後のお寺の風情を存分に楽しみました。やはり木陰は涼しいですね。木漏れ日も美しく、線香の匂いも落ち着きとても良かったです。
その後「かき氷が食いてえ!」と嫁とkちゃんが言い出し、「かき氷っ、かき氷っ!」とオリジナルのかき氷音頭をご陽気に踊りながら強く主張するので、かき氷が美味しいというterzo tempoというカフェに移動し。ここの店内にて注文し待っていると店員さんが私の着ている山田猫Tシャツを指差し、「あ、それ山田さんのシャツ、私も持っています!」と言うのであり。私は「あ、そうなんですか?実は私、山田さんのバンドでギターを弾いてるんですよ」と応えると、「ええ、そうなんですか!ひょっとしてfishing with johnの方?」などと思わぬところで会話が弾み。よくよく聞いたら数年前、この店で山田氏がライブをやったことがあるんだそうで。私はそれを知らずに偶然この店に入ったんですが、斯様な偶然の出会いというのはあるものですね。この日山田Tシャツをたまたま着ていたというのも何かの縁かもしれません。そんな出会いもありつつ、そこで美味しいかき氷を満喫し。よくよく見ればこの店にはアアルトコーヒーも入っており。色々なつながりがあるのだなあと思いつつ、店を後にしまして。
その後宿の近くに中古レコード屋を発見し、ナラ・レオンの日本盤など掘り当てたりしたりしているうちにCちゃんが再び合流し、夕食と相成り。
この日はCちゃんお勧めのにこみちゃんという酒場に一同赴いたのですが、ここが安くて美味しいという大衆酒場の鏡のようなお店で。私はついグビグビと調子に乗って飲んでしまい。聞けば店主の方が元サーファーズ・オブ・ロマンチカのメンバーだそうで。私も音楽やってるんですよ、なんて話をしたら「高円寺の円盤てご存知です?あそこの田口さんにイベントやってもらったりしてるんです」などと言うのであり。「円盤、私何回か出演したことありますよ〜」などと何故か高知にて高円寺の話をしたりし、盛り上がってしまいました。楽しかったですね。高知に来られる方はぜひお勧めです、にこみちゃん。
その後Cちゃんのお勧めの一見さんはまず入りにくい昭和の匂い漂う激シブなバーにて締めの一杯を飲み。まあ私はすでに酔っ払っていたので半分くらい寝てたんですが(笑)。充実の一夜を過ごすことが出来ました。
それから宿に帰ったらもうバタンキューで泥のように眠った私です。色々な交流が出来た夏の高知の一日でした。
これで旅もあと一日で終わりです。旅はいつもあっという間なのです。特に夏は。