8月31日を記す

先日、巣巣の岩崎さんが「夏の終わりに鎌倉でバーベキューやりたい!」と提案して来たので、急きょ8月31日という夏滑り込みな日程で我が家で開催することになり、何だかんだ総勢8名が集結して肉だの野菜だのを焼いてはしゃぐという夏の思い出作りをするに至りました。
しかし言い出しっぺの岩崎さんは勿論、「俺も夏の思い出作りたい!」と参加して来た山田氏や他のメンバーも全員バーベキュー初心者であることが判明し、岩崎さんがこの日のために買って来たバーベキューセットを設置する際も「このハンドルみたいなの何?」「ここに付けるのかな」「付けなくてもいっか」などと大人の適当さを発揮し、炭に火をつける際もなかなかうまくいかないのでガスバーナーで焼いてみたり魚を焼くコンロで試してみたりなど初心者丸出しで火起こしに奮闘し、原始の時代から火を起こし火を絶やさず守る行為が尊いものとしてされて来た歴史は正しかったのであるな、などと想いを馳せつつも問題なのは今目の前にある火なのだと気を引き締め、煙に燻されゲフゲフ咳き込み涙ぐみながら新聞などで火の元を作りつつ、何とか炭に火をつけることに成功しまして。このまま火がつかずに普通に食材をフライパンで焼くという状況になったらどうしようと心配になったんですが、それは免れたので良かったです。
そんな苦労を経て一同は肉や野菜を火のついたバーベキューの網の上に設置し、ビールやお茶などを飲み。参加者それぞれが事前に料理を作って持ち込んでくれたのでまずはそれらを美味しくいただきまして。その後どんどん網の上で焼き上がる食材にも美味い美味いと舌鼓を打ち、バーベキューの醍醐味を味わいました。やはり炭で焼くと美味しいものですね。あと外で大勢で食べているという状況も美味しさに加味されるのかもしれません。(それがバーベキューというものですが)
山田氏は「知り合いとか友人にお別れ会とかで会うのは嫌だから、会える人には会えるうちに積極的に会っておこうと思ってるんだよね」と語っており、私もこの間のきょうこさんのお別れ会のことを思い出しながらその意見に同意し、こういう機会があればどんどん参加していこうと思ったりした次第です。あと故人を思い出す装置として写真って本当に有効だよなあともしみじみ思ったので、みんなの写真をばしばし撮り、思い出作りに励みました。写真に映る美しさというのは確実にあるのです。私も普段から猫のミルクの写真を毎日撮ってインスタグラムにアップしているんですが、そのまま記録になるし、後で振り返ることも出来るので習慣にしていこうと改めて思った次第です。
そんなことを話しつつ食べつつ飲みつつ撮影しつつ、ある程度酔っぱらい夜も深くなって来た頃、山田氏が「じゃーん」と鞄から何かを取り出したので見やると花火なのであり。バーベキューに花火だなんてどんだけ〜と言いつつ、全員で花火に興じまして。夏の花火というものは楽しく美しく切なく。みんなで火を回しながら夜に刹那の華を鮮やかに咲かせ、夏を見送りました。
うちの仔猫ミルクはいっちょまえに人見知りするようになっており、大勢の大人がざわざわしているのを怖がってかずっとソファーの下に避難して一度も顔を見せず。バーベキューも終わり、みんな室内に入るようになると「ミルクはどうした〜出てこい〜」とまずは山田先生に引っ張り出され。それからみんなに「可愛い〜」などとたらい回しに抱かれて若干困惑気味のミルクでしたが、刺激になって良かったんじゃないでしょうか。
そんなこんなで夏の最後の思い出を作ることが出来ました。黒こげの炭に仄かに宿る宴の残り香を感じながら、また来年もこうして会えると良いものだなと思った私です。
9月になればもう秋です。そして何ともう年末が見えて来るのです。