9月ハイク

9月に入ると途端に秋の気配が濃厚になり、それまで猛威を放っていた夏の圧がすっかり感じられなくなったのは寂しい限りなのであり、9月になっても暑いねえ、などと愚痴のように言いたいはずの口は「夏って短えな」と呆気なく去ってしまった夏に対しての文句に取って代わり、寒がりの私は早くも長袖を箪笥から引っ張り出し、せっせと着込み始めています。
夏の間にしか着ない半袖Tシャツは結局決まった柄のものばかりローテーションで着てしまう結果に終わり、この夏出番のないまま来年の登板を待つシャツたちが箪笥に多数待機といった感じなのですが、この調子では来年も着ないこと確実なのであり、それら永遠に出番のないTシャツが見る夢はどんな夢なのであろうか、そんな夢の儚さを想うといっそ処分した方が良いのかしらと思うも「ひょっとして着るかも」という僅かな可能性と共に箪笥の肥やしとして来年に見送る方針を決定して秋を迎えています。ど根性のあるカエルが張り付いていないTシャツ群は至って無言で、太陽の光に晒される己を想いながら来年の夏を待つことでしょう。
猫のミルクはすくすくと成長しているものの、寂しがり屋なのか私や妻の側に常に居たがるのであり、ちょっと別部屋に移動する時も「わ、どこへ行くんだよう〜」とトコトコ付いて来て、ちょっとトイレに立つ時なども「わ、置いていくなよう〜」とトイレの外で出て来るのを待っているといった感じで、実に可愛いのです。最近は明け方になると「まだ起きないのかよう〜」とにゃあにゃあ鳴きながらすり寄って来るのであり、時計を見ると6時とか微妙にまだ寝ていたい時間帯なのであり、でもにゃあにゃあ鳴いてるしなあ、相手してやるかなあと結局起きてしまうという猫目覚ましにて目覚めています。猫寝猫起きという言葉が生まれそうなこの頃です。
ところで以前ここにも書きましたが俳人の堀本裕樹氏と食事する機会があり、その際鎌倉で句会など実現出来たら良いですねという話になったのですが、実際に日程が決まりました。俳句に興味のある方はぜひ参加してみては如何でしょうか。
【モルン句会のお知らせ】
俳人の堀本裕樹さんを講師にお招きして、モルンで初めての句会を催します。堀本さんは、小説『火花』で芥川賞を受賞したピース・又吉直樹さんの俳句の師匠で、又吉さんとの共著「芸人と俳人」も話題の俳人です。あなたが詠んだ俳句に堀本さんがコメント、指導してくれます。
句会は、様々な人たちが集まる楽しいコミュニケーションの場。五七五の世界を通して、いろんな人と打ちとけ合うことは日常では味わえない新鮮な面白さがあります。季語や俳句のルールがわからなくても、初心者の方でも大丈夫。実践形式で楽しく俳句を学べます。秋の鎌倉で、俳句を嗜んでみませんか。
10月18日(日)鎌倉moln
14:00〜17:00
参加費 : 2500円
持ち物:筆記用具、ノート、辞書、歳時記もあると便利です
定員: 20名
ご予約、詳細はコチラ▷http://t.co/EjJEA3frwf
今回のお題は
1、秋の海
2、団栗(どんぐり)
3、自由題(季節の俳句を自由に)
です。
「芸人と俳人」私も読みましたが、堀本さんの的確な批評とわかりやすいアドバイスは俳句初心者の私にもなるほどとすんなり入って来てとても楽しめました。言葉のプロフェッショナルの方の話は聞いていても面白く刺激的だし、俳句という世界の深さが味わえると思います。ぜひ参加してみては如何でしょうか。
季節を五七五の言葉に落とし込む方法を思案しながら9月を迎えている私です。