北欧旅日記 リトアニア編1

狂騒のカラオケから一夜明け、この日は買い付けした荷物をせっせと郵便局まで運び、日本へと発送をしました。岩崎さんとあやこさんは実に手慣れたもので、プロの仕事とはかくなるものかと参考になりましたね。郵便局の職員のおばちゃんたちは謎の日本人たちが大量に荷物を持ち込んで来たので、「何事なのっ?」とプチ騒ぎになっておりました。この日は夕方から長距離バスでリトアニアへ移動というスケジュールだったのですが、まだ時間があったので我々はリガの建築物をじっくり眺めながら街を散策をしまして。立ち並ぶ美術品の如き建物を写真に収めながら歩いていたら、唐突に日本語で「ヤクザ」と書かれた日本食の店があって笑いましたけどね。あの店の人は電話を取る時に「はいヤクザです」と応答するのでしょうか。お客さんも「ヤクザに予約入れとくわー」などと会話するのでしょうか。その後も公園を歩いたり本屋を覗いたり、買い物したりしているうちにバスの時間になり。
そして再び全員集合しバスに乗って4時間ほど揺られ、リトアニアに到着しました。バスに乗って異国に移動するとは何とも不思議な気分でしたね。路上にていつの間にか国境を越えているという。ラトビアの路上は石畳で足を取られ少々歩きにくかったのですが、リトアニアは歩道のでこぼこが舗装されておらず、ここでも割と足を取られがちでした。そんなでこぼこの道を荷物を引いて歩き、ホテルにチェックインし、食事をしようとみんなで街へ出て。
リトアニアの街並みもとても風情があり、ジブリの映画の舞台のようだと思いながら歩いておりました。ラトビアよりも観光地感が少ないので、より旅に出て来た感が強いのです。岩崎先輩から「スリとか気を付けてね」とアドバイスも入り。そんな我々6名の旅人は宿近くの小洒落たイタリアンに腰を下ろし。とりあえずビアを頼もうとしたら「今日は機械トラブルで冷たいビアが出せないんだ」と言われてしまい。仕方なく白ワインを頼んだのですが、aCaeさんはよっぽどビアを飲みたかったのか「ヘイ、何とかならないか。どのくらいぬるいんだ?」と流暢な英語で個人的に交渉し出して。その冷たいビアへの熱い情熱は何なんだ、その熱さで逆にぬるくなっちゃうのではと心配したのですが、結局飲めなかった模様です。岩崎さんは律儀なので「ひとり1品は頼まないとお店に悪いから」とのことで人数分の料理を頼んだらかなりの量になってしまい。今回の旅では我々毎回お腹いっぱいになっておりました。(料理はどれも美味しかったです。)
食後はすっかり時間が遅くなってしまったのでスーパーも閉店してしまい、コンビニもないのでそのまま部屋に戻りました。ビアをホテルの売店で買おうと思ったら普段の5倍くらいの値段になっており、映画館の中の自販機かっ、とツッコミながら買うのを控えました。部屋に戻りぬるくなったり熱くなったり安定しないシャワーのお湯に対し「ヘイ、何とかならないか?」と拙い英語で交渉しながら入り、「遠い異国の地にやって来たのだな」と実感した次第です。いよいよ明日は張子の展示を行うのです。