その視点で刹那を永遠に

佐内正史の新しい写真集「a girl like you 君になりたい。」
を先日思わず衝動買いしてしまったのですが、
40人もの女優やモデル、アイドルのポートレート
集めたものなんですが、どれもいい写真ばかりで素敵ですよ。
佐内氏の風景写真を初めて見た時は何ていうか、
そのものがそのまま剥き出しに装飾なしにポンと
置かれているのをそのまま写しましたみたいな、
日常がリアルに(こういう言い方も実に陳腐ですが)
切り取られているその視点とかに
え、何これ、とちょっと驚いたものでしたが、
結構佐内チックな写真てその後急に増えましたよね。
そんな彼が女の子を写した今回の作品は
どれもその子の魅力が存分に出された秀逸なものばかりで
何ていうか見てて「萌え」というのか、
大げさに言うと感動に近いものがありましたよ。
あどけなさと艶っぽさが共存しているとか、
優しさと残酷さが表裏一体な感じとか、
年頃の女子の美しさ、可愛さ、脆さがもったいないくらい
表出してる感じ。
そういう瞬間が写ってて見てて切なくなるんですよね。
あー可愛いなあ。とか見ながらいちいち呟いてしまうので
中学男子かオレはっ、とか思ってしまったのですが
世の男子はみな中学生に戻るに違いありませんこれは。
女子はきっとこの服可愛い、とか佇まいに共感しつつ、
この子みたいになりたいとか思うことでしょう。
しかしこういう表情の一瞬を収める技術を持った
カメラマンの才能に感心するばかりなのですが、
凄いですよね。
恋人の前でしかこういう表情しないんじゃないかとか、
そういうのを引き出すわけですよね。
私が特にぐっときたのは、宮崎あおいの凛とした眼差しと、
麻生久美子のあどけなさが垣間見れるワンピース姿と、
東野翠れんの華が咲いたような笑顔と、
相武紗季の生足と、
(以下、40人分続く。)


しかしこういう瞬間を切り取ってフィルムに収める作業って
とめどなく流れる時間において刹那を永遠に変える
作業なわけですが、音楽も瞬間ではないにせよ、
その時その時の感情や状況なんかを音に変換したものを
永遠に記録として残すわけで、その切り取り方や
変換の仕方などに魂込めないと一生それが残ってしまうわけで、
そう考えると適当に出来ないですよね。
今回、レコーディングもぎりぎりまで納得いくように
作業しましたが、この半年のレコーディングが
やがて永遠となるわけで、非常に感慨深いですよ私は。
自分なりの視点は存分に提示出来たと思うんですけど。
アルバム、いよいよ10月リリースです。
(結局宣伝になってますね・笑)