オールナイト、そしてブルーハーツの話。

今日は神森くんの出るmona recordsのイベントを
見に行こうかなとかぼんやり思ってたら
彼の出番はオールナイトの部であることが判明したので
申し訳ないほどあっさりと行くのを諦めたのですが、
というのも私はオールナイトが大の苦手で、
次の日眠くて仕事にならないからなんですが、
みんなよくオールに参加しますよね。
眠い時間にライブを見せられても楽しめないし、
朝起きて夜寝るサイクルなのでくずせないんですよね。
普通だなーオレ。とか思うんですが。
オールのイベントにはなるべく出演もしない意向なんですが、
前に一回、コーヒーカラーっていうユニットのバックで
ギターを弾く機会があって、それが出番が明け方だったんですよね。
普段なら一番深い眠りに入ってる時間帯なので調子が出なくて、
自分でもまずいぜこれ、と思うくらいに
ひどいギタープレイをしてしまって、
眠いし、ぼろぼろで家に帰ったのを覚えてるのですが、
オールのライブに出演したのはそれ一回きりで、
苦い思い出なんですよね。
それ以来コーヒーカラー氏には会ってないのですが
(今は二人組ですが当時は仲山氏のソロユニットだったんですよね)
「各駅停車のギターのやつ、ひどかったなー」
とかひょっとしたら今でも思われてるかもしれません(笑)。
まあ笑ってる場合じゃないんですが。


話は変わって、先日近所のハードオフブルーハーツの3rdの
アナログのオリジナル盤を1500円で見つけたので
迷うことなくマッハのスピードで入手したのですが、
CDですでに持ってるものを「市場価格より遥かに安いから」
という理由だけで買ってしまう自分もどうかと思うのですが、
いざとなれば転売して儲けようというせこい考え、
ブルーハーツはきっとかっこわるいって言うぜ。
とか思いつつも買わずにいられなかった私です(笑)。
(中古市場では大体6000〜10000円くらいでしょうか)


そこでふと思い出したことがあるのですが、
数年前、仙台の中古レコード屋に行った時に見かけた、
若いパンクスのカップルの話なんですが。
仙台のとあるレコ屋で私がせっせとレコードを漁っていたら、
パンクファッションに身を包んだ若いカップルが
店内に入ってきて、壁に飾ってあったシングル盤を
二人で指差してなにやらひそひそ話してて。
その様子を伺ってたら、おもむろに男の子のほうが、
「すいませんこれください!」と言って、
そのシングルを買ったんですよ。
私が何買ったのかなとかちょっと見たら、
ブルーハーツの「キスしてほしい」という曲のシングルで。
すでにそれは私もチェックしてあったもので、
値段は2800円だったんですよ。
へーあれ買ったのか。とか思いながら
そのカップルが仲良く手をつないで店を出て行くのを
見ていたら何だかふいに胸が熱くなってしまって、
ああ、あの二人は一緒に過ごす毎日の中で
あの曲をBGMとして大事に繰り返し聴くのだろうなとか、
これから先も二人の思い出の曲としてあのシングルが
宝物になるのだろうな、とか想像したら
あのレコードは何とふさわしい買われ方をしたのか!
とか思って、ああいう二人のために
あの曲のレコードは存在してたのかもしれないとか思って
感動してしまったんですよね。
それ以来「キスしてほしい」を聴く度に
あのカップルを思い出してしまう私なんですが、
CDでも聴けるものをあえて2800円出して買うというのは
二人の意志というか、証みたいなものを
手に入れる行為なわけですよ。
言うなれば愛ってやつの。(大げさかもしれないですが)
そのことを思い出すと私のレコードの買い方はなんとまあ
不純なことかとか思ってしまったのですが、
ふとそんな話を思い出してしみじみしてしまった私ですよ。
いい話じゃないですか?これ(笑)。