ポリリズム体操

先日、菊地成孔氏の講義を聴く機会があったのですが、
そこで語られたポリリズムの話
(一拍を十二分割して4×3と3×4の組み合わせが云々、
という初歩的なものから始まって、それの応用が
75%の比率で縮小、拡張されて現れるというもの)
など、感覚でしか認識されていないものを
数値、図式によって改めて解説されて非常に面白かったのですが、
そういやこの話、さんざドラマーの臺太郎氏に
獲得するように言われたな。とか思い出したりしました。
このようなリズム概念て基本とも言って良いわけで、
改めてクリックに合わせてリズム練習する意欲が湧きましたよ。
(そういう意欲は常に持っていたほうが望ましいのですが・笑)
菊池氏の話は単純に面白いので全く飽きなかったのですが、
私が一番興味を持ったのは一拍を5で分割出来るかという
命題みたいなものを絶対値、近似値から押さえ込む。
という話と共に語られたクローリングという概念なんですが、
ようするにクロールのように体を左右対称均等に動かす
身体的なアプローチからリズムを獲得するというもので、
これって体の片方だけ動かしてるとバランスが狂って
肩や腰に負担がかかったり、健康面でも宜しくない。
みたいな話にも通ずるものなんですが、
5のような奇数だと左右で交互にステップを踏む場合、
次の最初の一歩が逆の足になるわけで
その最初の一歩がまた初めの足に帰ってくるのに
倍かかって10になるわけで、その10の真ん中に
比重を置いてそこから左右を認識するという、
こういう書き方するとよくわかんないかもしれませんが、
まあそういう概念に感心したりしましたよ。
まあ踊れよ、体左右全部使って。
ということですね(笑)。
実際、数値的な見地から脳内で綿密に計算されて作られた
DCPRGの音楽が結果的にダンスミュージックという
身体的なものへ昇華されているというのは面白いと言うか、
複雑な構築のされ方をしたリズムで簡単に踊れる若者がいる。
というリズム感覚の進化みたいなものにも
改めて想いを馳せたのですが、(このような分析は
さんざやられているでしょうからしませんけど)
色々ためになりましたよ。
他にも色んな概念があってそういうのは
彼の著書に詳しいのですが、
音楽を楽しむヒントにもなるし、
学術的なことも知ると楽しいですよね。
まあいまだに譜面読めない私ですけども(笑)。