私、夏日に塗れて

夏日でしたね今日は。
「夏始めました。」というコピーでも掲げたい感じの。
季節はすっかり夏に更新されたという感じです。
新しい半袖シャツでも欲しいところです。
願わくばロック系以外の(笑)。
そういえばこの間タンスの奥から、高校生の頃に買った、
ジム・モリスンが大きく映ってるドアーズのTシャツを発見したので、
何となく寝間着代わりに着てみたのですが、
寝ながらにしてハートに火でもつけられるのかなと思ったら
別に何ら変わりはありませんでした。
ただ目覚めた瞬間、高校生の頃の気分を思い出しました(笑)。
バンドをやり始めた頃の。
今はさすがに外に着て行く勇気はありません。


ところで今日の夕方突然、激しい夕立に見舞われたので
慌てて屋根のある所で雨宿りしたのですが、
さっきまで夏日だったのに一気に秋になったかの如く涼しくなって、
タカアンドトシなら「秋か!」とか
ツッコミを入れてしまいそうなくらいだと思ったのですが、
そういえばそれこそ高校生の頃、
夏休みのバンドの練習帰りに突然に夕立に見舞われ、
濡れないようにベースを抱えて慌てて駅まで走りながら、
「ああ、まるで秋みたいに涼しいな。」なんて思ったら
何だか急に泣きそうになってしまったことを思い出して、
私はどうにも夏の夕立の涼しさがもたらす哀しみに
心を動かされてしまう傾向があると再認識したのですが、
高校生の頃からそういう感覚が続いてるというか
これからも変わらないのだと思うと不思議な感じがしましたよ。


私は夏のセンチメンタリズムを病のように内に抱えていて、
曲を作ったり演奏したりする時にそういうのを
手がかりとして用いたりしているのですが、
そういうのに自覚的になったのが高校生の頃だったのかもしれません。
夕立でそういう感覚を思い出したりすることもあれば
ドアーズTシャツでその頃の気分を思い出したりすることもあって、
そしてそれが今に続いていることも自覚したりして
何だか不思議な感じがするのですが、
そういうものなのかもしれません。
ヒグラシの声やカルピスの氷の音や夕立の匂いなどで
切なくなってしまうような、季節が喚起させる感情は
恋に落ちたりするような感覚と同じで
年とか環境で変わったりとかはしないものなのかもしれないですね。
まあそれなりの振り幅はあるんでしょうけどね。


で、結局のところこれが何回目の夏なんだろうと
数えてみるともう30回を越えているわけなんですが、
考えてみればまだ30回くらいしか味わってないとも言えるわけで
この先もまだまだそういうのを感じていきたいものだ、
なんて思ったりする私ですよ。
今年は大人っぽい夏で決めたいものだとか思ったりして。
まあビール飲むとか、冷や奴食べるとか、
そういう大人っぷりしか思いつかないですけどね(笑)。