私、レット・イット・ビーに想う

先日、「団塊パンチ」という雑誌のビートルズ特集号で
赤田祐一氏が紹介していた映像をyoutubeで見たのですが、
ビートルズファンだったらこの映像を見て
思わず笑みが零れて感動を覚えると思うのですが、
こういう感覚って凄く良いですよね。
「『メディアとしてのビートルズの役割』を感じた瞬間に
感動を覚える」という主旨の文章を引用しつつ、
赤田氏はこの映像の良さを
(そしてビートルズがいかに現役で年代、国籍を飛び越えるのか、
その魅力についてのイントロダクションとして)
述べているのですが、
実際こういう感じでビートルズを歌ったり楽しんだりしている
人々は古今東西たくさんいるわけで(私も経験ありますが)
そういう想いを共有できる媒体としてビートルズというのは
実に有効的で、「ディスコミュニケーションを突破する力」で、
それを目の当たりにすると何だか感動を覚えるという感覚は、
ビートルズファンだったらよくわかると思うんですよね。
実際私も中学生の頃からビートルズという存在に惹かれて、
レコードや本やビデオやら集めまくって、
いまだに4人の映像を見ると胸が高鳴るし、
どこかで耳にすると一緒に歌ってしまうのですが、
この映像のようにごく普通のやんちゃそうな若者が
エアギターなど交えながらビートルズに興ずる光景は
30年前にも見られただろうし、
ひょっとしたら30年後にも見られる光景かも知れず、
見てる私もかつてそのような光景の中にいたし、
(これからもいるであろうし)
不思議な共感と言うか、愛すべきものとして見てしまうのですね。


前にNHKの特番で「おじさんたちの青春再び」みたいな感じで
ビートルズコピーバンドに興じるおじさんたちの
生き生きとした表情を追うドキュメントみたいなのを見たのですが
音楽としてどうこう、ということは抜きにして
その夢中になる感覚は取りあえずわかるよ!と共感したのですが、
そのおじさんの表情もこの映像の若者の表情も
同じようなところから現れているのだ、という感覚に
私はやはりちょっとした感動を覚えてしまうのです。


今年はビートルズ来日40周年だそうですが、
40年前に鳴らされたロックンロールミュージックが
今も有効に機能しているのは単純に凄いことだと思います。
しかしポールももう64才になったと思うと感慨深いですよね。
「WHEN I`M SIXTY-FOUR」を書いたのって
まだ20代だったんですもんね。


ところで赤田氏が編集長だった頃の「クイックジャパン」って
凄く面白かった印象なのですが、
いつの間にか団塊世代の新雑誌を創刊してたんですね。
彼は厳密には団塊の世代じゃないと思うんですけどね。
あの雑誌でやってた「消えた漫画家」っていう企画は
ノンフィクションとして実に秀逸だったと思います。
ああいう記事をまた読みたいものです。