笑いながら怒る人

先日、友人がチケットを取ってくれたので
『竹中直人の匙かげん２「そう。」』なる舞台を鑑賞して来たのですが、
ヒロインに井川遥が出演するということくらいの前情報のみで
どんなストーリーかわからず見たのですが、
見たところで最後までよくわかんないストーリーでした（笑）。
船の上が舞台で「嘘」とか「天使」とか「フィッシュマンズ」とか、
色んなモチーフが盛り込まれているんですが、
何かどうも消化不良のまま終わったような印象なんですよね。
まあそれはそれとして竹中直人氏の演技とか
細かい演出や動きなんかは楽しめました。
ポップな舞台美術も良かったです。
（後で美術のクレジット見たらエドツワキさんて方でした。）
冒頭と終わりにフィッシュマンズが大々的に使用されてて、
台詞にも歌詞が引用されてるんですけど、
舞台の世界観とフィッシュマンズの世界観がマッチしてないし、
その点は何だかなあ、という感じがしてしまいましたよ。
栗コーダーの劇中音楽は素晴らしかったですけどね。
井川遥さんは台詞噛みまくりでしたけど、
華があるなあと感心しましたよ。
やはり目が自然と彼女に行きますもんね。
同時に共演の坂本美雨さんの華のなさにも
気が付いちゃいましたが（笑）、
「でも声がお母さんそっくりだ。」とか
「でも胸も大きいし艶がある。」とか
褒めるポイントを探しながら見ている自分がいましたよ。
しかしコメディとシリアスが変に混在してる感じって
（「サヨナラCOLOR」とかもそういう映画でしたけど）
最近の彼の傾向なんですかね。
前はバランス良く混じってたように思うんですが。
しかし今回の舞台、脚本が倉本美津留氏なんですよね。
彼がこういうの書くとは思わなかったんですが。
まあでも「竹中直人は素晴らしい役者だ。」
という明るい結論で締めてみたい私がいますよ（笑）。
しかし彼は月９出てるのにこうして舞台にも立ってて、
働き過ぎじゃないか、一体いつ休んでいるんだ、と、
彼の家族がするような心配をついしてしまうのですが、
まあそれだけ才能が溢れて止まらないということでしょう。
ところで冒頭でかかった曲はオケがフィッシュマンズで
ボーカルがキセルの兄だったんですが
あれって既出のやつなんですかね。
面白いボーカリストだなと再認識しました。