私、重たい心で

もう今年も1週間過ぎてしまったんですね。
日々の流れが早いです。


今日、デパートの社員の女の子が
1500円の招き猫を買ってくれたのですが、買う際に
「私、今1800円しか財布にないんですけどねー。」
とか言っていたので
「え?1800円しかないのに1500円使って大丈夫なの?」
と聞いたら、
「まあいざとなればこの招き猫が招くので何とかなると思いますー。」
と、なぜか自信満々に答えたので、
「そんな速攻で効くものでもないと思うんですけども。」
と言おうと思ったのですが、そんなマイナス発言しても何だし、
まあいざとなれば何とかしてくれるような気もしたので
「そっか、大丈夫ですね、それなら!」と答えておきました。
その後その子は無事帰れたんでしょうか。
残金300円で。
まあきっと大丈夫でしょう。
猫がいることだし。


ところで帰りに夕飯でも食べようと中華料理屋に入り、
唐揚げ定食などを意気込んで注文したのは良いとして、
いざ出て来てみたらすごい量の唐揚げが皿に盛られていて、
「しまった、この量をひとりで食べきれるだろうか?」
と食べる前から先行きが心配されてしまい、
店側のサービスが私には裏目になってしまっていたのですが、
こういうのはなかなか困るものですね。
まあでもとりあえずは意気込んで食べ始めたのですが、
やはり最後の2個くらいを残してお腹がいっぱいになってしまい、
かといって残すのも気が引けるので
仕方なく隣の席にいた若い女子二人組の客に
「すいません、これ食べきれないのでもし良ければ食べませんか。
箸は付けてないので大丈夫です。」と唐揚げを渡そうとしたら
何かすごい怪訝そうな顔で見られてしまい、
「えー私たち、ダイエット中なんでー、すいませんけど結構ですー。」
と実に素気なく断られてしまい、
私は慌てて「ああ、じゃあいいです、すいません!」
と何だか悪いことをしてしまったような気がして引っ込めたのですが、
それでその唐揚げを残して帰るのもやはり何だし、
仕方なくその後無理矢理苦しみながらも食べきったのですが、
そうしていざ店を出ようとしたら
「食べきれないって渡そうとしたのにいざとなれば食べれてるしー」、
みたいな、またしても怪訝そうな顔で隣の女子が私を見ており、
私はいたたまれなくなってすぐに店を出たのですが、
何か私が悪いことしたみたいな空気になっていたのは
どういうことなのかしら、
私はただ楽しく唐揚げが食べたかっただけなのに!と、
唐揚げを食べ過ぎて胃が重たくなったのと同時に
心も重たくなってしまった次第なのですが、
俵万智ならこの哀しみを即座に五七五にまとめるんじゃないかしら、
なんて想いを馳せながら、少し泣きそうになりながら、
私はとぼとぼと家路に着いたのです。


そうひとりで。
夜に塗れて。