短冊形シングルをふと回想

CDシングルといえば昔は8センチのディスクに短冊形のジャケで、
ドーナツ盤に近いコンパクト感がアルバムと違う印象がして
あれはあれで味があったなあ、などと回想したりするのですが、
最近は中古屋でも短冊形シングルの束を見かけなくなりましたね。
今はシングルでもアルバムサイズだし、
カップリングも充実してるし、DVD付きというのも増えてますしね。
「シングルといえばA面とB面、2曲入り。」
みたいな美学が懐かしいわけですが。


マキシシングルという概念が登場したのは
渋谷系が全盛を極めた90年代半ばと記憶してるのですが、
あれはショップで面出しするのにアルバムサイズの方が目立つし、
アートワークを重視する為にあの大きさになった、
という説があるみたいですね。
しかし今となっては逆に細長いデザインもありじゃないか、
このフォーマットで面白いデザインが出来るんじゃないか、
なんて思ったりもするのですが、
まだ現役で短冊形を出している人っているんでしょうかね。
演歌の人とかはリミックスとかいう概念が必要ないし(笑)、
シングルは2曲入り。という美学があるのかもしれないので
短冊形で出しているのかもしれないですね。
あとで調べてみようと思います。
まあ調べてどうなるものでもないですけどね。


短冊形といえば昔「チャッピー」という匿名アーティストのシングルで
「水中メガネ」というのがあったのですが、
あれのデザインが秀逸で、8センチディスク2枚組になっていて
細長い透明なケース入りですごく可愛かったのを覚えているのですが、
ああいうのって逆にアルバムサイズだと再現出来ないよな、
なんて懐かしく思ったりしますよ。
その「水中メガネ」って作詞松本隆、作曲草野正宗の名曲なんですが、
あれを歌ってた人って結局誰だったんだろうという
疑問がいまだに解けていないな、と今書きながらふと思い出したので
あとで調べてみようと思います。
カップリングの細野さんの曲は森高千里さんが歌ってるんですが。)
あと渋谷系といえば「今夜はブギー・バック」ですが、
あれのオザケン盤とスチャダラ盤の短冊形シングルを2枚合わせると
1枚の写真になるという、合体ロボみたいなデザインだったんですが、
覚えてる方いますでしょうかね。
(思えばオザケンはその後もずっと短冊形でシングル出してましたね。
あのデザインに愛着があったのでしょうか。)
その手のデザインが時代の波で消えてしまったというのも
何だか寂しいものだな、なんて思ったりしますよ。


ところで何で急にこんな短冊形シングルの話をしたかというと、
この間中古屋で久々に短冊形シングルをディグしたからで、
「バグダット・カフェ」のサントラで「コーリング・ユー」という
超名曲がバージョンで2曲入ってるシングルなんですが、
こんなのも短冊形で出てたんだな、なんて思って買ったのですが
この曲をこうしてシングルで買うのって何か良いな、
なんて思ったりしたのですよね。
今だとiTSなどで曲単位でダウンロード出来る時代ですが、
あれって結局はユーザーが自分の好みでアルバムから曲を
勝手にシングルカットするシステムと考えて良いわけですが、
あのアーティストのあの曲とあの曲だけ欲しいな、とか、
自分好みのシングルカットが可能なわけで、
それってある意味素敵なんじゃないか、なんて思ったりします。
それで短冊形か何かの可愛いデザインが付いて来たら
もっと良いような感じですけどね。
あれ、復活したら面白いと思うんですけどね。
まあ復活しないでしょうけどね(笑)。


ちなみにみなさんの手元に短冊形シングルって何枚くらいありますかね。
私の手元にはざっと数えて72枚ありました。
持ってる人は本当に数持ってると思いますけどね。