遊星より愛をこめて

まだ伊勢にいます私は。
連休中は忙しく働きました。
くたくたになるほどです。
気付くと部屋でテレビ点けっぱなしで寝てたりして、
いつの間に寝てしまったんだ?と思いながらテレビを消すという
お疲れモードが続いたのですが、
ある晩にはなぜか目が覚めるとテレビ画面に
ウルトラセブン」が映ってたりして、
なんでこの時間にセブンが?と思いながら
テレビのスイッチを消して再び寝たりしたのですが
あれが欠番の第12話「遊星より愛をこめて」だったら怖いな、
と思ったのですが普通にセブンの再放送をやっていたのかもしれません。


昨日は作業中、絵の具の片付けをしているうち、
手が黒や赤や緑やピンクやオレンジやブルーやらの
様々な色に染まってしまったので水道で洗い流したら、
その色々は混沌と呼ぶに相応しい様相で排水溝に消えゆき、
やがて私の手は汚れていない状態に戻るに至ったのですが、
「こんな感じで流れていってしまった
過去の感情はいくつもあるな、そういえば。」
などと突然何の関係もない心象をふと思い出し
私は色の落ちた指先をしみじみと見つめたりしたのですが、
混沌と消え失せた色のような感情を思い出すという作業を
私は今後も何度も繰り返すのかもしれない、
なんてことを少し思ったりして再び手を見ると、
ギターを弾くために伸ばしてある爪の中に微かな赤が残っていて、
それがまるで鮮血のように見えたので、
「痛い、血だこれは。」などと呟いたりしたら、
そばにいたバイトの男の子が
「実際の血はもっとどす黒いんじゃないですか。」
と軽くいなしたので私はそうか、もっとどす黒いのか、
などと思いながら
「どす黒い赤のような感情って酷く痛いよな。」
と静かに思い返したりしたのです。