酩酊ストラップ

昨日は私が在籍していた各駅停車というバンドの
歴代メンバーとスタッフが集い飲むという会に出席し、
ライターの土佐くんや臺太郎氏などお馴染みの人たちと
大勢で飲んで非常に楽しかったのですが、
少々飲み過ぎてしまい帰る頃には酩酊状態で、
いかにして帰路に着いたのか記憶が曖昧なんですが
それでも気付くときちんと帰って来ているわけで、
人間の帰巣本能も侮れないものだと思った次第ですが、
目が覚めてふとカバンの中を見たら
なぜか携帯のストラップのひもがブチ切れていて、
「栞ですけど。」みたいな感じで本に挟まっており、
帰る途上で携帯のストラップが切れるという出来事が
私に起こったと推測されたのですが記憶にないのですね。
記憶にないけど携帯のストラップは切れているという事実で。


私が思うにこれは駅のホームで電車を待って立っていたところ、
酔った女性がふらふらと線路に落ちそうになる瞬間を目撃し、
「あ、危ない!」と私は咄嗟に手に持っていた携帯を女性に差し出し、
女性は必死で私の携帯のストラップ部分を瞬時に手に握り、
あやうく線路側に落ちるところを逃れ、
ぐいと女性の身を引き寄せた際にストラップが切れたのではないかと
そんな推理をするに至ったのですが如何でしょうか。
女性の命を救った奇跡の携帯ストラップということで。
あやうく難を逃れた女性はその後、
「ありがとうございました、助かりました。
携帯のストラップ、切れてしまってすいません、大丈夫ですか?
ぜひお礼をしたいのですが、お名前は?」
と気を遣ってくれたものの私は名も告げずに
「いや、これは栞にでもして本に挟むので大丈夫ですよ。
それよりも気を付けてお帰り下さいね!」と
くるっと背を向けて夜の闇へと姿を消し、
(ホームで電車待ってたんじゃないのかよという話ですが)
そんな私のうしろ姿を見ながら女性は
「まあ何て素敵なお方なの!(ラブ)」みたいな感じで、
見ず知らずの女性をフォーリンラブさせてしまった可能性も
なきにしもあらずなのであり、
そう思うとこの切れたストラップは素敵な思い出になるわけで
そんな思い出を栞に本に挟むのも悪くはないぜ、
と私は思うに至ったのですがいかんせん記憶にないので
その素敵さは曖昧な素敵さに留まっているのです。
もし私が助けた女性がいましたらご一報いただきたい所存です。


そんなわけで(?)幹事のNさんお疲れ様でしたということで。
しかし初代ドラマーだったSさんが
ブックオフの社員さんになっていたので驚いたのですが、
今後ブックオフで買い物する時には
常に彼の顔を思い出してしまいそうです。