百間先生のストーウ゛

暖かくなったなと思ったらまた肌寒いの繰り返しで
こうして春になっていくのかとしみじみするわけですが、
この肌寒さってやつがどうにも辛いのですよね。
まだまだ油断出来ないぜという感じが。
ストーブもコートもセーターも未だ戦闘態勢キープです。
いつになったら完全に暖かくなるのでしょうか。
油断したいです、早いところ。


内田百間氏は「ノラや」という作品に於いて日記形式で
飼い猫のノラの行方を案ずる心情を日々綴っているのですが、
そこでは3月の下旬に「朝氷張るストーウ゛をつける」との記述があり、
3月の下旬なのに氷張るほど寒いのか、さもありなん、とか思うと
4月に突入しても「ストーウ゛つける」という記述が頻繁にあり、
5月に至っても「ストーウ゛つける」という記述が出て来て、
内田先生どんだけストーウ゛つけとんねん、という感じなのですが
昔はそれだけ寒かったということなんでしょうか。
もしくは内田先生が極度の寒がりだったということなんでしょうか。
「五月四日土曜日 快晴午薄日午後半晴。夕ストーウ゛をたく。」
みたいな記述なんですが、
5月のストーブって何だか侘しい感じがしますよね。
まだ冬から抜け切れてないのかって感じで。
たまに梅雨の時期とか冷たい雨が降ると寒い日がありますけどね。
結局暑いのってせいぜい7、8、9月くらいで
あとの9ヶ月は寒いか普通かのどっちかなんですよね。
それこそ世界のそこかしこがお寒いような状況ですけどね。
春はまだ来ないんでしょうか、果たして。


そんなことを思いながら雨を見ています。
そんなことを思いながら見るなよ、雨を。
とも思うのですが。