Perfume、カセット、mp3
Perfume First Tour 『GAME』 [DVD]
- 出版社/メーカー: 徳間ジャパンコミュニケーションズ
- 発売日: 2008/10/15
- メディア: DVD
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何故ならファンだから。
この圧倒的なクオリティの高さたるや。
革新と普遍、芸術性とポップさの共存が高度なエンターテイメントとして提示され、
完全にアイドルの歴史は更新されたと言って良いでしょう。
時代の最前線に位置するサウンドにキュートなダンス、歌唱、佇まい。
冒頭の3曲の流れでまず泣きましたよ私は。
「エレクトロ・ワールド」はポップ史上に残る大名曲ですね。
「ポリリズム」から「チョコレイト・ディスコ」への流れも最高です。
ポリリズムの中盤のポリリズムになるくだりでのダンスも鳥肌ものですよ。
曲前にのっちがかしゆかの髪を整えてあげるところとか、
「wonder2」のサプライズにあーちゃんが泣きそうになるところとか、
3人の人間性が滲み出るところもきちんと押さえられていて良かったですね。
長年バレンタインの定番ソングとして君臨し続けた
国生さゆりの「バレンタインデー・キッス」ですが、
「チョコレイト・ディスコ」によってそれも更新させられた感じですね。
これを聞くと秋元康ももう昭和なんだなあという印象を受けます。
まあ実際昭和に作ってるから当たり前ですけどね。
関係ないですが昭和のヤンキーとファンシー文化を青春バンドとして提示した氣志團は
私は表現として新しいと思ったし、好きな曲もいっぱいあったんですが、
その後のDJオズマの本気でバブルな感じには共感する余地がないというか、
実際曲のクオリティも下がったなあという印象なんですが、
(実は最初からそれほど高いわけじゃなかったですが)
そのオズマと80年代バブルの絶頂を現役で味わったとんねるずが今組むというのは
今一体何時代なのかどこを狙ってるのか、何だか着地点に疑問を感じるのですよね。
昭和への批評性が氣志團の新しさではなかったのかという感じで。
再びコントに回帰したウッチャン(まあ彼はずっとコントでしたけど)のように
とんねるずにも再び真っ当にお笑いへ回帰して貰いたいと私は思うのですよ。
とんねるずの歌を聞きたがってる層が今現在あるのか私には謎なのです。
と、秋元康の名前が出たところでふと思ったので書いてみました(笑)。
ところで小室哲哉とかつんくとか時代を作った名プロデューサーに比べると
中田ヤスタカ氏はもっと軽やかな印象を受けるのですが、
一日使用料数10万もするバブルなスタジオで大勢の人間に囲まれて録音作業するのと
マンションの自部屋でマスタリングまで自分でひとりでやっちゃう宅録スタイルとでは
明らかに佇まいが違いますよね。
曲のタイトルや展開とかまで複数の人間による会議で決められるよりは
中田氏がひとりで完パケまで作っちゃう方が創造としてはスピ−ドが早いですしね。
Perfumeの楽曲に関してそういうシステムで通っちゃってるのもまた凄いですけどね。
中田氏が語っていた「mp3の圧縮がノスタルジーの対象になる時代が来るのでは」
という意見に「そんな先まで考えてるの?」と驚いたんですが、
実際そうなるのかもしれません。
80年代にカセットテープの音を何も考えず「いい音〜」と聞いてた自分が
テープコンプにノスタルジーを感じてますからね。
今後はカセットの音を知らない世代を相手にする時代なわけです。
時は流れるなーという感じですね。