ポップでアヴァンギャルドなダンス

2月に入り、いよいよ本腰を入れて寒いのです。
日々の大半を「寒い」という思いで満たしながら過ごしています。
新居がまた丸ごと寒く、
五十嵐を寒がらせる会の鎌倉支部の会員により家ごと冷却攻撃されているのではないかと
疑念を抱きながら西野カナばりに震えています。


そんな寒さの中、先日は恵比寿にて相対性理論とフアナ・モリーナのライブを鑑賞して来ました。
何だかんだで定期的に見ている相対性理論のステージは安定のクオリティで、
相変わらずポップとアヴァンギャルドのバランスも素晴らしく、楽しめました。
冒頭「千のナイフ」がかかってましたが、
ポップな過去のヒット曲をノイズなどで解体、再構築を試みていた中期YMOのライブに近いものを感じました。
イトケンさんのトイピアノをフィーチャーしたくだりも良かったですね。
贅沢を言えば完全なる新次元に突入した新曲を沢山聞きたいということでしょうか。


アルゼンチン音響派の歌姫、フアナのライブを見るのは初めてで、かなり楽しみにしてたんですが、
これがまた素晴らしかったですね。
フアナがひとりでアコギ片手にフォーキーな弾き語りするのかと思ってたら、3ピースのバンド編成で。
彼女がエレキでヘンテコな拍子のヘンテコなフレーズのループを組み、
そこに妙にエレクトロなドラムとシンセがリズムを乗せるという
ポリリズムを駆使したヘンテコなダンスミュージックで、
聞きながら思わず身体が動いてしまいました。
リズムに合わせて動くフアナがとてもキュートで、
両隣りの男子メンバーとのやりとりも雰囲気もとても良く。
最近のフアナのアルバム聞いてなかったのでこんな感じになってるのを知らなかったんですが、もう最高でしたね。
何か南米の土着的な匂いを感じるというか、
ある種祭りの音楽ぽいというか。
また彼女の歌声も佇まいもシャーマンぽく。
何かの祈りや願いを唱えるダンスミュージックのようであり、
またこの上なくポップにも聞こえ。
不思議で魅力的な音楽だなあと思いながら最後まで楽しみました。
フアナ超可愛いじゃんと思い、
後で年齢確認したら何と52歳だったのでさらに驚愕したんですけどね。
何なんでしょう、あのチャーミングさは。
聞いてないアルバムも全部聞いてみようと思った次第です。


楽しい音楽ですっかり寒さもふっとんだ!と思いながら外出たら極寒で、
結局西野カナばりに震えながら帰路に着いた私です。
素晴らしいものを見させていただきました。
極寒の如月に。