クリムゾン・キングのスキッツォイド・マン

キング・クリムゾンの「21世紀の精神異常者」という曲の邦題が
いつの間にか「21世紀のスキッツォイド・マン」に変更されて久しいですが、
何だかそれだとあの曲の異様な雰囲気が伝わりにくいよなあと思うんですが、
邦題のイメージって重要ですよね。
スキッツォイド・マンとか言われるとウルトラマンとかスペクトルマンとか
ああいう類いのヒーローをつい連想してしまい、
「愛と正義の使者、スキッツォイド・マン!」とか颯爽とした立ち姿を想像するのですが、
実際には精神を病んでおられる方のことなので全然違うわけなのですよね。
ロバート・フリップ氏から「21世紀のスキッツォイド・マンでよろしくねん」と、
変更の通達があったのなら仕方ないですが。
あれって単純に「精神異常者」はマズかろうという言葉の配慮だと思うのですが、
さんざ20年近くそのタイトルで頑張って来たのにおかしな話ですよね。


何でそんなこと思ったのかというと「恋する惑星」を見ていて
恋する惑星」という邦題付けた人って実に冴えてたなあと思ったからで、
原題「CHUNGKING EXPRESS」のままだとあの作品の素敵さがどうも伝わりにくいのですよね。
ポケットに入れておきたいような素敵なタイトルじゃないですか「恋する惑星」。
これって邦題の勝利だよなあと思ったわけなのです。
私も自分の曲のタイトルはポケットに入れておきたくなるようなものにしようと
(実際iPodに入ると曲をポケットに入れて持ち歩く感じになりますが)
あれやこれやと考えたりするわけですが、
題名で印象変わるケースって結構あると思うのですよね。


クリムゾンのあの曲は「21世紀の精神異常者」というタイトルで認識されてるので
今さらスキッツォイド・マンにされても俺はそのタイトル口にしないぜと思う次第ですが、
まあそもそもクリムゾンのタイトルを口にする機会など日常あまりないのですよね。
それって残念なのか何なのかという感じですが。
そういえば昔「感じるジャッカル」というコント番組の中で中川家礼二
クリムゾン・キングの宮殿」のジャケのあの顔のメイクをして、
「21世紀〜」のアヴァンギャルドな間奏に合わせて「だるまさんが転んだ」をやるという
何だか凄いコントがあったのですが、あれは面白かったですね。
プログレとお笑いが融合した唯一の例じゃないですかね。
あのネタはぜひもう一回見たいですね。

クリムゾン・キングの宮殿 (ファイナル・ヴァージョン)(紙ジャケット仕様)

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