無意識BGM

今「そごう」というデパートにて実演しているのですが、
ここってなぜか毎日定期的に「ゴーストバスターズ」のテーマ曲が店内に流れるのですよね。
その度に「出たのか?ゴーストが?」と身構えてしまうのですが、
周囲にはゴーストのゴの字も見当たらないのです。
どうやら内容関係なく単に決まったBGMであるようなのです。
何で楽しいお買い物のBGMにゴーストバスターズなんだい、ホワイ?と思うわけですが、
恐らくは80年代だかに「これナウいじゃん」という軽い理由でBGMにセレクトされたかで、
それからこっち誰からも「このBGM変えよう」という意見が出ないまま
もう20年近く経過してしまったのではないかと推測されるのですね。
何でそこまでBGMが手付かずで変わらないのかというと、
誰もそこまで注意して聞いてないし、正直どうでも良いと思われてるためだと思うんですが、
そのせいかどこのデパートでもBGMって「ずっと同じ」という印象が強いのですよね。
大体害のないイージーリスニングが微かに鳴っていて、
決まった時間になると有名曲をこれまたソフトにアレンジしたものが流れたりして。
店内の雰囲気作りにDJを配置しているお洒落ショップとはえらい違いですが、
気の利いた先鋭的な選曲が特に必要でない場所というのは確かにあるのですよね。
その筆頭がデパートやスーパーなわけですが。
そごうではよく聞くと一日中エンドレスでBGMがかかってるんですが、
余りに当たり障りがない音楽なのでそのうち意識されなくなってしまうのですね。
鳴ってても気が付かないくらいになってしまうのです。
だからこそたまにゴーストバスターズがかかると反応してしまうんですが、
毎日店内にいる人はそれさえも意識されなくなってしまうのでしょう。
これって海辺に住む人が波の音を毎日聞いてるうちにだんだん波の音が聞こえなくなる、
というのと似てるんでしょうかね。
そういう環境に慣れると耳で聞いてても意識まで及ばなくなるのでしょう。


銀座の松屋というデパートでは定期的に「魔女の宅急便」の挿入曲が店内でかかり、
それを聞くとキキが箒に乗って店にやって来たのかとつい想像してしまうのですが、
あのBGMもここ10年くらいは変わってないですね。
あれは誰か松屋の偉い人が魔女の宅急便が好きだからという
これまた軽い理由でセレクトされただけだと思うんですが、
(スポンサーに久石譲氏が絡んでるとか大人の事情があるのかもしれないですが)
それがずっと変わらないというのも考えてみれば不思議ですよね。
商品のディスプレイやラインナップなどは頻繁に変わるというのに。
誰も「いい加減ゴーストバスターズやめねえ?」とか言わないのですね。
魔女の宅急便やめてポニョに変えてみねえ?」とか。
デパートのBGMというのは半永久的に変わらないものなのかもしれません。
きっと20年後もそごうではゴーストバスターズがかかっていることでしょう。


選曲といえば丸ビル上階のお洒落なバーでfwjの曲がかかってた時は感動したものです。
店員さん、ナイス選曲よ。という感じで。
いっそ毎日定期的にかけてくれれば良いのにと思いましたが。
それも毎日聞いてる店員さんは意識しなくなっちゃうんでしょうか。