乙女テンションビール

そんなわけで関西から無事戻って参りました。
昨日は夕方に撤去作業してその足で余裕で帰れるなと踏んでいたんですが、
意外に作業に時間かかってしまい、さらには慣れない土地での移動に時間がかかったりして。
乗ろうと思っていた新幹線に微妙に間に合わないんじゃないかみたいな状況になりまして。
新大阪の駅に着くなり普段の5割増しの俊足ぶりを発揮し、
うおりゃ!と奇声を上げながら階段を3段飛ばしで駆け上がり、
新幹線乗り場のホームを疾風の如くダッシュし、
発車ベルの鳴り響く中を何とか残り数秒で乗り込むことが出来たんですけどね。
おかげで事前にビールを買う時間がなくてですね。
ダッシュして喉も渇いてるし、お疲れさまで乾杯したい気持ちマックスなのにビールがないという、
ある意味地獄のような状態になってしまいまして。
新幹線でビール飲む至福を味わえないなんて!と車内で絶望の淵に立たされたのですよね。
(酒飲まない人にはわかってもらえない感情でしょうが)
しかしそこで妥協して自販機でお茶を買ってお茶を濁すのも何ですしね。茶番だぜと。
お茶じゃない。今の自分はビールを欲しているのだ!
と、己の欲求を最優先し、車内販売のお姉さんがビールを持って来るまで何も飲まずに待つという、
我慢がビールの美味しさをより一層引き立たせるんだぜ作戦を決行するに至りまして。
我ながら良い作戦じゃないかと吹けない口笛など吹きつつふふんと待っていたのですが、
これがまたお姉さんが来ない来ない(笑)。
次の京都を過ぎて名古屋までには来るだろうと踏んで
心の中で「ビール!ビール!」と1万人の架空のオーディエンスと共にビールコールをし、
お前はキリンかってくらい首を長くして待ち、
嗚呼、ビールが飲めるなら僕の体なんて百ぺん焼いたって構わないと宮沢賢治の台詞の引用などしつつ、
もうあなたのことしか考えられないの!と恋する乙女テンションでビールを渇望していたところ、
ようやく満を持して時は来た真打ち登場って感じでお姉さんが来て。
もう半ば食い気味に「ビール下さい!」と告げて。
お姉さんは女神のようなとびきりのスマイルと共にどうぞとビールを出してくれて。
私はようやく冷えた美味しいビールを飲むことが出来たのです。
プシュッと蓋を開けて。
んぐんぐと喉を打つビートはゴーズオン。
飲み終えた後「ぷはあぁぁぁぁ〜!!」という
エヴァミサトさんのようなリアクションをかまし
私は新幹線車内にてひとり小さくガッツポーズをし、
生きていて良かった、死んだらビール飲めないもんなあとしみじみし、
車窓から見える夜景にセンチメンタルな気分になり、
ポエムの一編でもさらりと詠みつつぐびぐびとビールを進ませ、ひとり宴会を楽しむに至ったのです。
帰りの新幹線は最高です。
ビールさえあれば。


そんなこんなでもう12月になってしまいました。
早いったらありゃしないです。
誰かが早送りしてるんじゃないかと振り返ってみましたがそんなことはありませんでした。
どうしましょう。
もう12月なのです。