街中で蝶を着る

気が付けばもう10月です。
早いものです。
この時期はまだ半袖を着ている人やもう長袖を重ね着してる人なんかもいて、
人によってこうも服装が違うのかと街を歩いていて驚いたりしますね。
私は当然の如く長袖重ね着派ですけどね。
この冷静と情熱のあいだならぬ冷房と暖房のあいだの季節だと、
建物内のエアコンがどっちに傾いているのかで服装も変わったりしますね。
この間夕方涼しい時間帯に電車内で冷房が効いていた時は
「なんでなんでナンデ?」と往年の鈴木蘭々の如く疑問を投げかけると共に
五十嵐を寒がらせるの会の会員が車内にいて私を寒がらせているのではないかと
車内をぎらついた目で見回してしまったほどなのですが、
昼間ちょいと暑かったりする時などは確かに冷房効かせる感じなんでしょうね。
体感として。
だからといってそれをそのままにしないで欲しいの、
夕方とか涼しい時間帯は切って欲しいの、寧ろ暖房入れるくらいの勇気も欲しいの、
とその旨記載した嘆願書を上層部に提出する心積もりが常にある私なのですが、
これがそのうち完全に暖房に切り替わる時期が来るのかと思うと
今から少々気持ちが重たかったりします。
寒がり界を代表する寒がリーダーとしては。
いやしかし昼間など割に暖かいので過しやすいですね、この頃は。
このままキープオンというわけにはいかないのでしょうかね。


先日スパイラルにてミナ ペルホネンの展示会「進行中」を見て、
デザイナー皆川明氏の制作メモやドローイングなどに触れ、
物を作る者としては色々刺激を受けたのですが、
単純にこういう装いをしてる女子が街中にいると素敵なんじゃないすかと
秋の着こなしなどに想いを馳せてみたりしました。
己のファッションなどは棚にあげて。
紙を手でちぎって生まれた偶然のいびつさが表情になるとか、
規則性の中に不規則なものや不完全なものがある方が自然で心安らぐなどの文言には
手で物を作る仕事をしている身としては大変共感出来ました。
おこがましくも。
あと皆川氏のメモ書きの字が余り綺麗でない辺りにも共感したりしました(笑)。
私のメモ書きはその乱雑さゆえ暗号に近いとされているほどなので。
「ラララ」と書いたものを「この『ううう』って何?」と聞かれたことがありますし。
ラがうに見えるマジック。
偶然のいびつさが良いデザインを生むのです。
反復しながらも不規則なリズムのギターに「ラララ」などとハミングしてみたりする今宵です。
ううう、ではないのです。
断然。