海女さんのロボットダンス

昨日はピース又吉の単独ライブ「海女さんのロボットダンス」を鑑賞しました。
気が付いたらチケットは売り切れだったんですけどね。
オークションなる文明の利器を用いてチケを入手するに至り。
又吉がピンで何かするとなるとやはり見たいじゃないですか、ファンとしては。
会場の渋谷のよしもとの劇場には初めて入ったんですが、
いざ入場したらお客さんはほぼ全員女子で。
ざっと数えたら男子は私含め4人しかおらず。
250人強は入ってたと思うんですが、そのうちの4人だけが男という驚異の比率で。
前にピースのトークライブを見に行った時も客はほぼ女子でしたけどね。
ああいう女子だらけの現場に放り込まれるというのは(自ら放り込まれに行ってるんですけどね)
女性専用車両に乗り込んでしまったかのような居心地の悪さを感じてしまうものですね。
しかしそんな居心地の悪さも最初だけでいざ始まれば又吉ワールド全開で。
ライブはお題を出されてそれを即興で演じるという独り大喜利スタイルだったんですが、
彼の持つ独創性や文学性に溢れた内容でかなり楽しめましたね。
それこそ「海女さんのロボットダンスとは」みたいなフリが与えられて
それを動きや言葉で演じるわけです。
物語の一場面を即座に切り取ってその場に提示する手法が巧いのですよね、彼は。
そのキャラの背景や前後のストーリーを想像させられるし、したくなるのです。
「引退間近のJリーガー」とか「ど田舎の郵便局員」とか、
「飲み込みの早いタクシー運転手」とかお題ごとに小説が書けそうな切り取り方で良かったです。
またそこに独特な哀愁が漂っているし。
「普通のことを言うバケモノ」というお題ではキングオブコントのネタを思い出しました。
バケモノの声色で「秋って寂しいなあ!」と叫ぶのが良かったですね。
お題の合間にフリートークなんかも挟みつつ進行したんですが、
物まねのくだりとか、割とぐだぐだっぽい箇所もあったりして
ユルい空気が又吉ぽかったですね。
「お姉さん座りが得意」みたいな「しらんがな」な話も随所に挟まれてて。
「妖怪と言葉の発生の仕方は似ている」みたいな話はなかなか興味深かったですね。
最後にちょっとしたサプライズの小芝居もあり。
オチとして「海女さんのロボットダンス」を踊ったんですが、これがまた全然踊れてなかったですね(笑)。
ライブ自体は1時間くらいで終わったんですが、だらだらと長時間酒飲みながら見たいなと思いました。
ぜひDVD化して欲しいものです。
こういう大喜利スタイルのネタは彼に合ってますよね。
前にIPPONグランプリに出た時の「廃部寸前卓球部!」とかのネタも面白かったですしね。
というわけでまたやる機会があればまた見たいなと思いました。
チケットが入手出来ればの話ですが。
渋谷のよしもとの劇場っていつも芸人さんの出待ちで女子がわんさかいますが、
こういう最前線にいるのはいつも女子なんだなと改めて思った次第です。
女子パワーに圧倒されつつ、浮かれた若者で溢れた渋谷の町を後にしました。
センター街(今は名前が変わったそうですね)にたむろする若者たちが
「秋って寂しいなあ!」と叫んでいるようにも見えましたが、
気のせいだったんでしょうか。
果たして。