8月の苦み

8月、夏真っ盛りですが、
如何お過ごしなんでしょうか皆様におかれましては。
私はというとライブ後、日本橋三越での実演が始まり、
何だか小忙しい日々を過ごしております。


先日は仕事後、山田氏に誘われ吉祥寺の長男堂というお店に赴き、
ポチの四十九日の食事会に参加して来ました。
この間のライブでは盛大に見送りましたが、
今回は身内だけで軽く食事しながら過ごすといった趣きで。
美味しい食事をいただきながら、
壁に映されたポチのスライドを眺めながら、
みんなでとりとめないお喋りをして楽しかったですね。
飲み終わる早さよりもぬるくなる早さの方が増して、
底の方に残ったビールはすっかりぬるくなり。
ぬるくなったビールはさらに苦みを増して。
苦みを口に運びながら、人もビールも結局夏に抗えないなあと思ったのですが、
この苦さをこの日の光景と共に覚えておこうと思ったりした次第です。
デザートに食べたかき氷と西瓜の方は甘く、
夏の涼が宿っておりました。
会は山田氏による「日向の猫」の歌唱で締まり。
その場にいた者が各々その模様を動画に収め、
ポケットに入れて持ち帰りました。
私もポチと山田氏を交互にフルで撮ったんですが、
歌が柔らかに着地する瞬間の15秒だけインスタグラムに上げました。
(インスタは15秒だけ動画をアップ出来るらしいので)
思い出が15秒だけ柔らかに残りました。
帰り道は涼しく、もう夏が終わるかのような空気で。
この先夏を何回過ごすのか、
大事な人を見送る機会が何回訪れるのか、
想いを馳せたりしました。
吉祥寺にて。


次の日は仕事後、大塚に赴き。
fwjのレコーディングで鎌田さんにベースを弾いて貰いました。
思えば同じ曲のギターを去年の夏に録っていたなあと回想し、
どんな壮大なペースで録音しているのか自分は、
と反省に至りつつも彼に低音を添えて貰いました。
「ここにボボンボンみたいなの入れて下さい」
「ボボンボンね」
「あ、それボンボボンです。じゃなくてボボンボンです」
みたいなボンボンラリーを経て、作業はサクサク終わり。
これまでベースも自分で弾いていたのですが、彼に任せた方が早いし巧いし、
今後ベースは全部彼に頼んじゃおうと決意してみた次第です。
その後2人で軽く飲んで帰りました。
日々の隙間を見つけては音を重ねたり引いたりして録音を続けているのですが、
いつまで続くのかと途方に暮れる瞬間もあるわけです。
そこは作っている以上完成するに違いないと思いながら続けるしかないわけです。
ボンボンラリーしながら。


しかしデパート内に一日中いると外の気温も天気もわからず、
快適だけど不健康な気もして来るものです。
ぬるいビールみたいな苦みがあった方が健康的な気もします。
そんなことを思ったりしている8月です。