8月の読点

あれだけの暑さでイケイケドンドンだった(この滑稽な表現何なんでしょうね)8月ですが、
ここに来て急に涼しくというか、ともすれば肌寒い気候に変わりました。
これは五十嵐を寒がらせる会の新シーズンの幕開けかと思い、
早速ヒートテックをタンスから取り出し着用した私です。
ヒートテック氏は「おや、もう俺に用かい」と言いつつ、
己の出番を察知していたのか肩を温めて待っていたようで。
すぐに私の肌に馴染みました。
おかげで私の肩も温まった次第です。
今シーズンもよろしくとヒートテック氏の肩をポンと叩いた私です。
徐々にグラデーションのように秋に移行して欲しいのですが、
最近の季節は情緒がないというか、何しろ急変するので困るのです。
夏の終わりの寂しさほど寂しいものがあろうか、いやない、と
反語を用いてこの涼しさの早急な到来に遠くを見やるだけのこの頃です。


レコーディング作業もちまちまと行っているのですが、
なかなか捗が行かずPCを前に途方に暮れる瞬間もあり。
こんなに暮れて良いのだろうか、こんなに暮れて良いのは大沢誉志幸か、
鮮やかなオレンジ色に焼ける晩夏の夕陽くらいではないかと思いながら私は無様に途方に暮れ、
終いには波形を見るのも嫌になり、
芸人のラジオをユーチューブを駆使し聞いては「ふふふ」とにやつきながら現実逃避し
(最近はネタ番組がないのでお笑いに接する機会がラジオ中心になっているのです)、
8月の後ろ姿を見ている次第です。
先日高橋徹也氏とお茶をする機会があり、
「どんな時に曲が出来るんですか?」と聞くと普段何気ない時に出来たりするとのことで、
何気ない時にあんな奇妙な曲が出来る回路があればぜひ欲しいものだなと思ったりした次第です。
私も何気ない時に全部のアレンジ含めて曲が湧いて来れば嬉しいのですが。
ついでにミックスまで。
9月28日には鎌倉molnにて高橋徹也氏出演の「貸切り図書館」がありますのでそちらもよろしくお願いしたい次第です。私企画のライブです。
(あ、宣伝です)


最近は安いレコードをちょこちょこ買っては部屋で小さく鳴らして楽しんだりしています。
レコードをひっくり返す度に時間に読点を打つようで、
何回この読点を打てば夏が終わるのかと
スピーカーから零れるアストラッド・ジルベルトの歌声に想いを馳せたりしています。
自作のハイボールなど飲みながら。
酒がないと一日が終われない酒飲みおじさんになってしまうとは10代の頃は想像してなかったですが。
レコードと自分の電源を切ってその日に句点を打つ繰り返しです。
何とかその隙間に創造が己の手から生まれないか。
願うように波形を睨みつつうんうんと唸る日々です。