星めぐりの歌々

先日molnにて行われた草とten shoesとaCaeさんのライブですが、盛況のうちに終了しました。たくさんのご来場をどうもありがとうございました。どうなることかと思われた草ten2回目のライブでしたが、何とか今回も無事完奏出来ました。これも新人の我々をあたたかい目で見てくれたお客さんとaCaeさんのおかげです。本当に感謝です。
そんなaCaeさんはライブ前日にはるばる高知から鎌倉入りし。今回のライブはそもそもSa-Rahさんの洋服の展示のオープニングイベントで、そのSa-RahさんとaCaeさんが揃って我が家に泊まることになっていたのですが、Sa-Rahさんが急きょインフルエンザで来られないという事態になり。aCaeさんだけが我が家に泊まることになったのですが、果たして初対面のaCaeさんをもてなすことが出来るかしら、怖い人だったらどうしようなどと心配しつついざ対面してみたら、aCaeさんは私の大学の後輩であることが判明し。年代も近いということもありすっかり意気投合して酒を酌み交わし、気が付けば夜中の3時半まで語らうという展開になっていたのでした。それこそ学生時代を思い出してしまいましたね。私は当時メロディーメイカーという音楽サークルに入っており、彼はドリーマーというやはり音楽系サークルにいて、お互い「わ、懐かし〜!」と盛り上がり、もう少しで「ドリームメイカー」というユニットを2人で組みそうな勢いだったのですが、学生時代の思い出を共有出来ると嬉しいものです。aCaeさんは曽我部恵一さんのレーベルからアルバムを出しているので、曽我部さんの話などでも盛り上がり。(贅沢にも私のギターでサニーデイの曲を歌ってくれたりしました。)
そんな良き雰囲気で迎えたイベント当日、リハーサルもつつがなく進み。草とten shoesの面々はさすがに若干緊張してましたけどね。前回は山田氏のお客さんの前で多少のホーム感がありましたが、今回は我々を知らないお客さんが見てますからね。よくよく考えたらライブをするのが2回目とは超の付く新人なのであり。みなガチガチに硬くなりながらリハーサルを終えまして。
そして迎えた本番、今回はお土産にSa-Rahさんのクロスとポーチセットが付くという贅沢な特典もあり、たくさんの方にご来場いただき。妻も私も店のスタッフ側としてお客さんを入れながらその後しれっと演者側になったので、知らない方はさっき受付にいた私が急にギター持ち出して何事かと思ったことでしょう。今回は我々の持ち曲である「冬の日の幻」「夏はまっしろ」に加え山田氏が巣巣のために書き下ろした名曲「小さな巣を作るように暮らすこと」のカバーも初披露し。アーティストがお店のテーマ曲を書いてくれるなんて早々ないことなのです。しみじみしながらギターを爪弾いてしまった私です。みなそれぞれ緊張からか硬いままの演奏でしたが、何とか無事にステージを終えまして。(まあ言うてもたった3曲なんですけどね。)こうしてライブを何度も重ねてバンドというものは成長していくんだねと思った次第です。昨日のaCaeさんとのトークも相まって何だか大学時代の学園祭ライブを思い出しましたね。バンドを始めた頃の初心を改めて取り戻したような気持ちになりました。
そして次に登場したaCaeさんは繊細なピアノと歌声でガラッとステージの雰囲気を変え、その美しい旋律で我々を魅了してくれました。公園で録音したという子供たちの会話や環境音に合わせてピアノを弾くという風景のスケッチには様々な物語が想像され、イメージが膨らみましたね。molnは外の電車の音や環境音が聞こえてくるので、他のインスト曲でもそれが相まってまるで映画音楽のように聞こえとても心地良かったです。今回のライブはSa-rahさんたっての希望でaCaeさんが指名され実現したのですが、鎌倉でのこの素晴らしい演奏を体験出来ず残念だったろうなと思った次第です。
最後には何とaCaeさんと我々草とten shoesでセッションをすることになり。宮沢賢治の「星めぐりの歌」を一緒に演奏しました。アユミさんがピアノ、aCaeさんがギターで私がベース、岩崎さんがグロッケンという新鮮な編成で、男女デュエットで賢治ワールドを奏でました。アレンジはけものさんのバージョンを参考にしたのですが、良い感じで出来たのではないでしょうか。何と草ten2回目のライブにして初のセッションを体験したのでした。
ライブが終わればまた演者からスタッフ側に回り、わらわらと会場を片付け軽く打ち上げなどし。岩崎さんにどうでした?と聞くと「うん、次回はもっと頑張るー」と相変わらずポジティブでニコニコしていたので次回はもっと良くなるのでしょう、きっと。aCaeさんともひょっとしたら「ドリームメイカー」の活動を始めるかもしれません(笑)。
そんな草とten shoesですが、何と次回のライブも4月8日に決まっているのです。果たしてどうなることやらですが、春のいっぱいの日射しの如きあたたかな視線で見守っていただけたら幸いです。ぜひ今後もよろしくお願いしますということで。